ワールドカップ 2011.06.14

脳震とうで引退危機の若き豪州代表バーンズ しばらく休養へ

脳震とうで引退危機の若き豪州代表バーンズ しばらく休養へ

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ベーリック・バーンズ


 


 脳震とうに苦しみ、選手引退の危機に直面しているオーストラリア代表SO/CTBベーリック・バーンズ(ワラタス)は14日、今季スーパーラグビーの残り試合をすべて欠場すると発表した。
 2月末のレッズ戦で脳震とうを起こし、戦線離脱と復帰を繰り返す不安定な状態が長期続いていたバーンズは、先週11日のハイランダーズ戦に先発出場したものの片頭痛を再発し、前半途中で交替していた。
 バーンズは4月末のレベルズ戦で、ボクシング選手が使うような厚手のヘッドキャップを着用したいと申し出たが、認められなかった経緯がある。現在のIRBの規定では、「プレーヤーは軟らかく薄い材質でできたヘッドキャップを着用してよい。ただし、すべての部分において、圧縮されない状態での厚さが1cmを超えず、すべての部分において、密度が45kg/m3を超えないこと」となっている。
 2003年ワールドカップのヒーローである元オーストラリア代表CTBエルトン・フラッタリーは、脳震とうが原因で2006年に引退しており、25歳のバーンズも人生の岐路に立たされた。
 神経科医と相談の結果、しばらく休養する道を選んだバーンズだが、9月開幕のワールドカップはあきらめていない。テストマッチ31試合出場の経験豊富な万能BKは代表スコッドの有力候補であり、ロビー・ディーンズ監督が病と苦闘する若きワラビーを選ぶ“ギャンブル”に出るかどうか、注目される。
 一方、所属チームのワラタスにとってバーンズの離脱は大きな戦力ダウンだが、全員ラグビーで戦い抜く決意を新たにした。現在スーパーラグビー7位であり、今週末のブランビーズ戦に勝てば2年連続のプレーオフ進出が決まる。


 


 

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