スーパーラグビーのプレーオフ進出6チーム決定! ライオンズ一歩届かず
(Photo: Getty Images)
南半球最強クラブを決めるスーパーラグビーは、6月5日と6日に第17節の試合がおこなわれ、次週の最終節を前に、プレーオフ(ファイナルシリーズ)に進む全6チームが決定した。
前節で6強入りが確定していたハリケーンズとハイランダーズ(ともにNZ)に続き、ワラターズ(豪州)、ストーマーズ(南アフリカ)、チーフス(NZ)、ブランビーズ(豪州)が出場権を獲得。ボーダーラインのすぐ下にいたライオンズ、クルセイダーズ、ブルズの望みは消えた。
今季2敗しかしていないハリケーンズは、5日のハイランダーズ戦を56-20と圧倒し、初めてNZカンファレンスを制した。当日、偉大だったOBのジェリー・コリンズが交通事故で亡くなった悲しみを乗り越え、8トライを奪う快勝。一方のハイランダーズは、日本代表(パナソニック)のSH田中史朗が先発して奮闘したものの、ワールドカップを控えるオールブラックスの3選手(SHアーロン・スミス、CTBマラカイ・フェキトア、FBベン・スミス)が休養を取らねばならず欠場したため、大差がつく結果となった。
5日には、ブランビーズも祝杯を挙げたに違いない。フォースとの試合に33-20で勝利。強みのモールなどで5トライを重ね、ボーナスポイントを獲得したため、9勝6敗(勝点47)となって総合6位以上が確定した。
そのブランビーズを6ポイント差で追っていた南アのブルズは、6日のレベルズ戦に20-21で逆転負けし、脱落。同じく勝点6差で望みをつないでいたクルセイダーズも、ブルーズとのNZダービーを34-11で制したものの、前日に勝点を伸ばしていたブランビーズを上回ることは不可能で、ブランビーズと勝点同数で豪州カンファレンスの暫定トップに立っていたワラターズもチーターズに58-33で勝ったため、クルセイダーズの7位以下が確定した。
最多7回の優勝を誇りながら、2008年大会を最後にタイトルから遠ざかっていたクルセイダーズ。スター選手のダン・カーターが今季を最後にフランス(ラシン・メトロ)への移籍が決定しており、オールブラックスの主将でもあるリッチー・マコウは今年のワールドカップ後に引退する可能性が高く、7年ぶりの優勝をめざしていたが、ハッピーエンドとはならなかった。
日本代表主将(東芝)のリーチ マイケルが背番号8をつけるチーフスは、敵地でレッズに24-3と快勝し、ワイルドカードでのプレーオフ進出を決めた。レッズに今季から加わった日本代表(サントリー)のFL/NO8ツイ ヘンドリックはこの試合の後半から途中出場し、念願のスーパーラグビーデビューを果たしている。
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そして、他チームより早く最終戦を迎えたライオンズは、6日にケープタウンでおこなわれたストーマーズとの南アダービーに勝てば、カンファレンス王者として14年ぶりのプレーオフ進出に望みをつなぐところだったが、19-19で無念の引き分けに終わった。
2013年に屈辱の降格を経験してから這い上がり、今シーズン旋風を巻き起こしたライオンズ。最後のストーマーズ戦は、後半36分にモールで押し込み、ゴール成功で同点に追いついた。そして、ホーンが鳴ったあとのラストアタックでゴール前5メートルに迫ったものの、ストーマーズの堅守でボールを落とし、直後、彼らのシーズンの終わりを告げる笛が鳴った。
レギュラーシーズンは次週が最終節。今年からスーパーラグビーにチャレンジしている山田章仁(フォース)と松島幸太朗(ワラターズ)のデビューに期待が高まる。
※ 南ア、NZ、豪州の各カンファレンス1位と、その他の上位3チームがプレーオフに進出する。
※ 順位決定は、勝点(ポイント)制を採用。全試合終了時点で、勝点の多い順に順位を決める。
※ 各試合の勝点は、勝ちで4点、引き分けで2点、負けは0点。
※ BPはボーナスポイント。4トライ以上挙げると1BP、7点差以内の敗戦でも1BPが加算される。
※ 勝点で並んだ場合、勝利数の多い方が上位。それでも並ぶ場合は総得失点差で優劣を決める。