【リーグワン】サンゴリアス、激闘の末に2試合連続のドロー。スピアーズは14人になりながら勝ち点2を死守。
ここまで未勝利の東京サントリーサンゴリアスと、2勝1敗のクボタスピアーズ東京ベイが激突した1月12日の秩父宮ラグビー場での第4節。試合はフルタイムの瞬間までどちらに傾くかわからない熱戦の末、26-26の引き分けとなった。
先にペースをつかんだのはサンゴリアスだった。前半15分、22メートル線付近の右ラインアウトからテンポよくラックを連取し、逆サイドから切れ込んだWTB尾崎晟也が鋭くラインブレイク。さらにショートサイドを判断よく攻め、SO高本幹也が右中間に飛び込む。
25分には自陣でのディフェンスでプレッシャーをかけ、相手のエラーを誘発。こぼれ球を拾ったWTBチェスリン・コルビが50メートルあまりを独走し、14-0とリードを広げた。
しかしスピアーズもここから持ち味のフィジカリティを生かして徐々にいい形を作り始め、30分にゴール正面でペナルティを獲得すると、タップキックからFWで前進。中央に相手防御を寄せたところで右大外のスペースをSOバーナード・フォーリーがロングパスで仕留め、WTBハラトア・ヴァイレアがインゴールへ駆け抜けた。
これで勢いに乗ったスピアーズは、続く33分にCTBリカス・プレトリアスがキックチャージしたボールを胸に収め大きくゲイン。サポートしたFL末永健雄→WTB木田晴斗とパスがつながり、14-14のイーブンに戻す。
さらに40分にもこれぞスピアーズと感じさせる力強い縦の連続攻撃から、LOデーヴィッド・ヴァンジーランドが豪快にフィニッシュ。21-14とスピアーズが逆転してハーフタイムを迎えた。
後半も拮抗した展開でゲームは進む。14分、サンゴリアスはPR垣永真之介のオフロードからCTBイザヤ・プニヴァイがギャップを縫うように走りきって同点としたが、スピアーズも直後の16分にキックカウンターからSOバーナード・フォーリーがひとりで50メートル近くを切り返してインゴールへ。以降はサンゴリアスが再三攻め込みながらスピアーズもよく踏ん張るシーンが続き、26-21の5点差で終盤に突入する。
ようやくサンゴリアスが壁をこじ開けたのは39分だ。相手ペナルティに乗じてゴール前でマイボールラインアウトを得ると、モールを一気にプッシュ。HO呉季依典が左コーナーに押さえる。しかしSO高本のコンバージョンは惜しくもバーに当たって外れ、勝ち越しはならず。
初勝利に燃えるサンゴリアスはロスタイムにも懸命にボールをつないで相手陣に入ったが、最後は左サイドでタッチに押し出されフルタイム。お互いの気迫がぶつかり合った熱闘は、26-26のドローという結末になった。