存在感示した眞野泰地[BL東京]、スクランブル出場でPOTMに選出
12月22日、東芝ブレイブルーパス東京が、横浜キヤノンイーグルスとの開幕戦を接戦の末に勝ち切った。
プレーヤー・オブ・ザ・マッチ(POTM)に選出されたのは決勝トライを挙げた眞野泰地だった。2023年3月4日の神戸戦(秩父宮)以来のPOTMの選出だ。
前半30分過ぎまで、横浜Eの勢いに押され、細かいミスも重なり0-16とリードを許したBL東京。しかし、シンプルに強いキャリーにフォーカスしたアタックから徐々に流れをつかむと、前半終了間際から後半にかけて連続3トライで逆転。
後半23分にイーグルスWTBヴィリアメ・タカヤワに同点トライを許すも、30分、ゴール前の連続アタックから眞野が鋭い角度で縦に切り込み、SH杉山優平から絶妙のパスを受けるとディフェンスラインをえぐるように突破し、そのままインゴールに飛び込んだ。
当初、眞野はリザーブからのスタートだった。それが先発出場の予定だったロブ・トンプソンが風邪のため欠場、急遽、眞野が12番をつけて出場することに。
「昨シーズンも(緊急出場が)あったんですけど、一発目からくるとは。まあ、開幕したなという感じです」と本人も苦笑い。
実は昨シーズンのプレーオフ準決勝の東京サントリーサンゴリアス戦、先発予定だったセタ・タマニバルがアップ中にケガ、眞野が急遽リザーブ入り。さらに先発出場したニコラス・マクカラン(現・トヨタヴェルブリッツ)の負傷で、前半24分からスクランブル出場した。そのときも眞野はトライの起点となるなど存在感を示していた。
この日も随所でチームに貢献した。
前半7分には、自陣からキックしところをチャージされたが、再びボールを確保すると落ち着いて相手をハンドオフでかわし、重心の低いバランスのいいランで10㍍ライン付近まで戻し事なきを得た。また後半15分過ぎには、自陣で攻め込まれた場面で、勢いよくラックを乗り越えてターンオーバーし、ボールを奪い返してピンチを救った。
「いやぁ、そんな派手なことはしてないんで」と謙遜しつつも「地味なプレーで貢献出来てよかったです」と笑顔を見せる。そして「(これからは)自分らしさを出していこうかなと。プレシーズンマッチで、上手くやろうではないんですけど、リッチーに合わせて何かをやろうとしてたんです。でも、あまりフィーリングが良くなかった。自分がその場でベストだと思うプレーをやり切ることがチームを助けると思う。今日はそこにフォーカスしてできたと思います」と続けた。
「去年同様にいい流れに乗れるんじゃないかと思います」
2連覇に向けてのシーズン、自信をつけた開幕戦となった。