国内
2015.05.03
【関東大学春季大会】明大、76点発進も「パッション」を課題に。
12トライを奪った明大。攻撃力の高さを証明した。(撮影/直江光信)
関東大学対抗戦Aでは昨季2位、「前へ」のスローガンで知られる明大が5月3日、関東大学春季大会の初戦を迎えた。同リーグ戦1部で前年度3位の法大を76-17で一蹴。勝ち点を6とした(敗れた法大はここまで0勝2敗で勝ち点0)。
多彩なシェイプ(陣形)を作ってLO小林航、FL近藤雅喜らランナーがぐいぐいと直進する。スクラムでも相手との力量差を示したHO中村駿太主将は、バランサーとして機能した。SO田村煕ら主力を欠くBK陣でも、先制トライを挙げたWTB紀伊皓太らが軽快に駆けていた。黒子役に徹したFL田中真一は、「ブレイクダウン、セットピース…。春からやってきたチームのやろうとしていることは、ちょこちょこ、出せた」と振り返る。
丹羽政彦監督は、手厳しかった。ターゲットは、同じ対抗戦A所属で大学選手権6連覇中の帝京大。「パッション。いまメイジにとってそれが重要」と話し、こう続けた。
「やられてからやり返すでは、帝京大を相手にするとやられているままになる。そこは、細かくうるさく言わないと」
序盤は相手の連続攻撃でゲインラインを容易に破られ、前半に2トライを喫した。
「結局、そこ(パッションの欠落)がプレーの雑さにも繋がっていたり…。淡々とやるのはいいけれど、戦う本能のある選手も出てこないと」
もっとも、就任からの3年間で鍛え上げたフィジカルには自信を持つ。
「下半身の大きさだけだったら、帝京大と変わらない」
クラブの伝統でもある力感と迫力をたたえ、王者に挑みたい。
(文・向風見也)