各国代表 2015.05.02

「この試合で21%まできた」。ジャパン、香港に41-0も加速せず。

「この試合で21%まできた」。ジャパン、香港に41-0も加速せず。

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先制トライを含む2トライを決めたWTB山田章仁。(撮影/松本かおり)

 41得点は不満だろう。零封も、完全に封じ込んだわけではない。そんな心境を指揮官は、こう表現した。
「大きなステップではないけれど、いいステップを踏めた」
 アジアラグビーチャンピオンシップ2015 、日本代表の第2戦となる香港代表戦が5月2日に秩父宮ラグビー場でおこなわれ、日本代表が41-0で勝った。

 先制トライを奪うまで15分かかった。前半の40分で3トライ、19点しか奪えなかった。スクラムまわりを中心に、前半だけで10も反則をとられたこともあるが、ハンドリングミスでリズムにのれなかったのも原因だ。それでも、エディー・ジョーンズ ヘッドコーチは「雑なところもあったが、選手たちの意図を感じるプレーが多く見られた」と評価した。
「(4月18日の韓国戦を終えた後)イングランド視察に行き、戻ってきた。選手の中には時差ぼけで苦しんでいる選手もいます。さらにハードなトレーニングも続けた。その状況の中で、すべては成し遂げられなかったが、いい方向へは進んでいる」

 きょうのベストトライは後半8分のWTB山田章仁のトライだったか。香港陣10mライン付近で相手の攻撃を止め続けていたジャパンは、タックルからターンオーバーに成功すると、すぐに展開した。
 ほぼ中央から、左へボールが運ばれる。多くの選手が反応し、タッチライン際を駆け上がった山田にラストパス。ヘッドコーチも「(試合を通じて)ターンオーバー後のリアクションは良かったと思う」と言った。また、スペースを見つけたSO立川理道やCTB田村優が判断よくキックを蹴り込み、周囲をチェイスさせたプレーについても、「バリエーション増やすことを求めている中でいい判断だった」と語った。

 選手の入れ替えを早め、早めにおこない、チームの構築とセレクションを同時に進めていることをハッキリと示したジョーンズHCはワールドカップまでの道のりを問われると、こう答えた。
「韓国戦が20%とすると、今日の試合で21%まで来ました。これから毎日1%ずつ高めていくと、(ワールドカップ初戦の南アフリカ代表戦がおこなわれる)9月19日には100%になるはずです」
 もどかしさ。そして期待と自信。いまはまだ、そのどれも突出はしていない状況だ。

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