日本代表、オールブラックスに大敗。“第1クォーター”以降は失速。
■リポビタンDチャレンジカップ2024・10月26日@日産スタジアム(横浜)
【ニュージーランド 64-19 日本】
2024年最後の国内テストマッチ「リポビタンDチャレンジカップ2024」で日本代表がニュージーランド代表“オールブラックス”と対戦し、64-19で敗れた。
会場の日産スタジアムには60,057人の観客が詰めかけた。先制トライは大声援を受ける日本が奪った。前半5分、右ラインアウトの2フェーズ目で中央を突破したWTBジョネ・ナイカブラが走り切る。SO立川理道のコンバージョンも決まり、日本が7点を先取した。
NZはすぐに取り返す。12分に左への展開からWTBマーク・テレアがディフェンダーを弾きながら大外に飛び込んでトライ。難しい位置からのコンバージョンもSOダミアン・マッケンジーが沈めて同点に追いついた。続けて16分にはゲームキャプテンのLOパトリック・トゥイプロトゥが3人を突破して左大外にトライ(G成功)。7点を追加し逆転した。
日本も食い下がる。19分にラインアウトから展開し、ブレイクダウンのインサイドを突いたNO8ファウルア・マキシがトライをマークし、5点を返した。20分過ぎにはマキシの鋭いタックルによるこぼれ球をキックし、裏に抜けたLOワーナー・ディアンズが逆転トライを奪ったかに見えたが、TMOでマキシのノックオンが確認されてノートライに。
直後の22分、NZはセンタースクラムから右に展開しCTBビリー・プロクターがトライし、5点を追加。25分にもFLサム・ケインが左サイドへのトライ、31分のFLサミペニ・フィナウのトライで引き離す。(29-12)
その後もNZの勢いは止まらず、34分のPRパシリオ・トシ、40分にラインアウトモールからHOアサフォ・アウムアのトライ(G)でリードを広げ、43-12で折り返した。
後半4分、NZが中央でのラインブレイクからSHキャム・ロイガードがトライ(G)をマークして以降はスコアが動かぬ状況に。一矢を報いたい日本は、28分に途中出場で初キャップを得たPRオペティ・ヘルがブレイクダウンを抜け出してインゴールへグラウンディング。こちらも初キャップのSO松永拓朗のコンバージョンで7点を返した。(19-50)
しかしこの後はNZの初キャップ、WTBルーベン・ラヴに2トライ(2G)を献上。前半20分までの“第1クォーター”以降勢いを失った日本が最終スコア19-64でNZに大敗を喫した。
試合後、NZのスコット・ロバートソンHCは、序盤こそ日本の“超速ラグビー”に遅れをとったものの「自分たちのしたいことを実行できた」と振り返り、合わせて怪我人を出さずにゲームを終えらえれたことを喜んだ。
2023年W杯以来の復帰戦となったSHキャム・ロイガードは、「改めてオールブラックスとしてプレーすることは名誉なことだと実感しました。尊敬する選手たちと一緒にプレーできて良かったです」と語った。
一方、敗れた日本のエディー・ジョーンズHCは、前半20分過ぎのトライキャンセルについて、「感情面で対応しきれず、その後のエフォートとインテンシティが下がってしまった」とターニングポイントを振り返り、感情のコントロールを学ばなければならないとした。
日本代表は今後、欧州遠征「リポビタンDツアー2024」で11月9日にフランス、16日にウルグアイ、24日にイングランドと対戦する。