国内 2024.09.23

【関東大学ラグビー】早大が日体大を圧倒。東海大は立正大を寄せ付けず。筑波大は立教大に辛勝。

[ 編集部 ]
【関東大学ラグビー】早大が日体大を圧倒。東海大は立正大を寄せ付けず。筑波大は立教大に辛勝。
開始6分に先制トライを挙げた早大FL田中勇成(撮影:福島宏治)

■関東大学対抗戦Aグループ・9月22日@秩父宮ラグビー場(東京)
【早稲田大 83-0 日本体育大】

 対抗戦の2戦目。昨季、Bグループから昇格した日体大に対し、昨季3位の早大が序盤から優位に試合を進める。前半6分に中央突破からFL田中勇成が先制トライをマーク。この試合はCTBで起用された野中健吾がコンバージョンも決めて7点を先取した。以降も得点を重ねた早大は、26分にLO米倉翔が相手のタックルを突き破ったトライなど前半で7トライ5ゴールを奪い、45-0で前半を折り返した。

 後半も勢いをキープする早大。CTB福島秀法のゲインから左に展開し、WTB池本晴人が後半3分にトライ。この後、日体大は敵陣22mライン内に侵入しチャンスを得るが、ノックオンで機を逸してしまう。以降は早大の安定した試合運びが続き、69分の敵陣10mライン付近からDFラインを破ったFB矢崎由高のトライなど、後半で6トライ4ゴールを記録した早大がトータルスコア83-0で完封勝利を収めた。プレーヤーオブザマッチには早大のSO服部亮太が選ばれた。

 2連勝となった早大のゲームキャプテンを務めたSH細矢聖樹は試合後の会見で、「DFやコンタクトは良い場面があったが、球際で細かいミスがあったので今後は修正したいです」と反省点を述べ、今後の戦いを見据えた。
 チーム最多の4トライをマークした早大1年生のWTB田中健想も「スコアできたことは満足していますが早いリロードができなかったので、もっと成長していきたいです」と課題を口にし、気を引き締めていた。
 一方、2連敗を喫した日体大の秋廣秀一監督は、「ハイスピード・ランニング・ラグビーを掲げ挑んだが、早稲田の速いテンポに対応できず完敗だった」と勝者のパフォーマンスを称えた。

<次戦日程>
・9月28日(土)日体大 vs 明大@小田原市城山陸上競技場
・10月12日(土)早大 vs 青学大@太田市運動公園陸上競技場

■関東大学リーグ戦1部・9月22日@熊谷ラグビー場(埼玉)
【東海大 60-5 立正大】

 初戦で昨季リーグ戦2位の流通経大から勝利を得た立正大が、東海大に挑んだ一戦。FWのセットプレーの安定感に優れた東海大が、圧勝する結果となった。
 東海大は前半、ラインアウトからのモールでのトライを2度あげるなど、FWを中心に攻撃。29-0で折り返す。

 後半12分、立正大は相手がキック処理で取りこぼしたボールをつなぎ、FLヴィリケサ・リモリモが縦を突いて1トライを返したものの、以降の反撃は続かなかった。対する東海大は、安定したラインアウトからBKへボールを展開して再三攻め込む。立正大も粘ってタックルで食らいつき、ランナーをタッチへと押し出す場面もあったものの、ペナルティをとられることも多く、相手に攻撃のチャンスを何度も与えてしまった。東海大は得たチャンスを逃さず、終盤に3トライを重ねて60-5とし、試合を終えた。

 立正大のゲームキャプテン、FL八木崇太は準備してきたスクラムが通用しなかった点について「あと1週間でスクラムをしっかり修正したい。それとペナルティで自陣に入られることが多かったので、もう一度規律の部分を意識付けしたい」と次戦の大東大戦へ向けて意気込みを語った。
 東海大のCTB近藤翔耶 共同主将は、「前節から課題だったディフェンスは、前に出てしっかり相手を止めることができ、それが勢いになったと思います。ただ、攻撃のときにボールがしっかり握れていないシーンやペネルティを簡単に犯してしまうことがあったので、その部分を改善して挑んでいきたいです」と試合を冷静に振り返っていた。

<次戦日程>
・9月29日(日)東海大 vs 日大@小田原市城山陸上競技場
・9月29日(日)立正大 vs 大東大@セオリナハウスフィールド三郷

■関東大学対抗戦Aグループ・9月22日@熊谷ラグビー場(埼玉)
【筑波大 29-23 立教大】

 立教大のスピードあるラインディフェンスが、筑波大のBK展開を遮断して苦しめたが、筑波大が逃げ切る形となった。
 先制したのは立教大。敵陣22m付近でFL石川洋次郎がクリーンブレイク、素早いサポートでボールをつなぎインゴールへ。前半17分に7-0とした。その後、PGも得て得点を重ねる。筑波大がトライを返したのは前半34分。モールを巧みにコントロールして前進しトライへと繋げた。終了間際にもラインアウトモールからのトライで、筑波大が1点リードの14-13で折り返す。

 後半開始早々、筑波大は再びラインアウトからモールを形成、ゴール前まで前進しトライを得る。立教大は前半と変わらず1人目から突き刺さるラインディフェンスで、筑波大のBKのボール展開を阻むものの、PGで3点を得たのみ。スクラムでは圧倒され、マイボールラインアウトでもモールでプレシャーをかけられるなどして、ボールを供給できない。
 対する筑波大は、再びFWのモール形成からBKがディフェンスの裏を突く展開でトライ。後半26分に29-16とする。立教大はBKの展開とFWの縦を突くラインブレイクで1トライを返すことができたものの、それ以上は攻めきれず、筑波大が29-23で接戦を制した。

 力強いランで攻撃の糸口を開いた立教大のFB大畑咲太は、「ゴールライン直前で取り切ることができなかった。バックスの展開でどうチャレンジしていくか、1週間考えたいです」と王者・帝京大との次戦を見据えた。
 筑波大のキャプテン、WTB中野真太郎は「相手が準備してきたことに対応できず焦ってしまった」とゲームの中で修正できなかったことを反省。「相手の強みを出させずに、自分たちの強みであるラインアウトとBKの展開を出せるように準備をしていきたい」と、気持ちを切り替えていた。

<次戦日程>
・9月29日(日)筑波大 vs 青学大@秩父宮ラグビー場
・9月29日(日)立教大 vs 帝京大@秩父宮ラグビー場

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