日本代表 2024.05.30

目指すは2027年W杯のトップ4。エディー・ジョーンズ監督、記者会見で意気込み語る。

[ 編集部 ]
目指すは2027年W杯のトップ4。エディー・ジョーンズ監督、記者会見で意気込み語る。
1時間にわたる会見で、さまざまな考えを語ったジョーンズHC。「今考えているのはイングランド戦のみ」と意気込みを口にした

 6月6日からの宮崎合宿でいよいよ始動する2024年度夏の日本代表メンバーが、5月30日に発表された。それにともない、同日午後にエディー・ジョーンズHCが東京都内で記者会見をおこなった。

 前日まで実施した「15人制男子トレーニングスコッド菅平合宿」を通じてピックアップした選手に、リーグワンのプレーオフおよび入替戦を戦ったメンバーを加えた35人のスコッドを選出したジョーンズHCは、会見の冒頭で「非常に競争の激しい選考でした」とコメント。
「2023年のW杯を経て、我々は日本代表を再構築しなければならない。2027年のW杯でトップ4に入るために、若い選手を選ぶことが大事でした」とセレクションへの考えを説明した。

 続いておこなわれた質疑応答でも、若い選手の話題に質問が集中した。タイトヘッドPRに為房慶次朗(S東京ベイ/23歳)と森山飛翔(帝京大2年)を選んだことについては、「今のフロントローは、スクラム、タックル、ボールキャリーの3つをできることが大事」と語り、「森山は天性のすばらしいボールキャリアー」と評価。
 大学生で選出されたもう1人のメンバーであるHO佐藤健次(早大4年)に関しても、「堀江翔太の若い頃を思い出します。フットワークがいいし、ゲームの理解度も高い。テストマッチを戦うHOとしてはスクラムやスローイングなど不足している部分もあるが、成長を加速させるよう促していきたい」と高く評価していることを感じさせた。

大学2年生にして日本代表入りを果たしたPR森山飛翔。ポテンシャルを高く評価される(撮影:松本かおり)

 またトレーニングメンバーとして合宿に参加するFB矢崎由高(早大2年)については、「スペシャルなタレントだと思う。ポジションのセンスがあるし、ピッチ外でのコミュニケーション能力も高い、スピードに優れ、勇気もある」と表現。同じくトレーニングメンバーの本橋拓馬 (帝京大4年)、本橋尭也 (帝京大2年)兄弟とともに、「ファストトラック(優先コース)で成長を加速させたい。もしかしたら最初のテストマッチのメンバーに選ばれるかもしれません」と期待を口にした。

 なお今回ケガで招集が見送られた選手としては、FB松島幸太朗(東京SG)やPR稲垣啓太(埼玉WK)らの名前が上がった。「(2人は)ケガが完治していないので、しっかり治して、来年いい状態で戻ってきてほしい」とジョーンズHC。
 また2023年W杯に出場した埼玉ワイルドナイツのPRクレイグ・ミラーとPRヴァルアサエリ愛については、今季はテストラグビーは休みたいという申し出があったようで、同じく埼玉WKの万能FWジャック・コーネルセンは家族の事情、前トヨタヴェルブリッツのSH福田健太はケガのため選考対象外となったことも説明された。

 コーチングスタッフでは、元南アフリカ代表LOのヴィクター・マットフィールドと、元NZ代表PRのオーウェン・フランクスというW杯優勝経験を持つレジェンドが名を連ねたことも注目された。
 2人についてジョーンズHCは、「彼らの豊富な経験をチームに共有していくことが大事になる」とその影響を強調。「コーチとして生来の才能がある」と評価するフランクスコーチは、今週末のスーパーラグビーのモアナ・パシフィカ戦がクルセイダーズでの最後の試合となる可能性があり、その後来日してスクラムの指導にあたり、ニール・ハットリーコーチングコーディネーターはセットプレー全体の強化を統括する立場になるようだ。

PICK UP