優勝候補の國學院栃木が初戦敗退! 大分舞鶴が攻守で躍動し快勝
30日、大会3日目を迎えた第94回全国高校ラグビー大会(大阪・近鉄花園ラグビー場)は2回戦に突入し、優勝候補の一角だったAシード校の國學院栃木が敗れた。歓喜したのは大分舞鶴で、ファイナルスコアは31-19。
序盤の大分舞鶴のしぶといディフェンスが試合に大きな影響を与えた。
前半4分過ぎに國學院栃木のFB石井雄大主将がインゴールに入ったものの、しつこく食い下がった大分舞鶴のSH安部耕平がグラウンディングを許さず、トライとはならなかった。ゴール前スクラムで再開し、今度はモールで押し込んだ國學院栃木だったが、またも九州の古豪は懸命のディフェンスでスコアを阻止した。次のアタックも実らず、國學院栃木に焦りが見え隠れする。
流れを引き寄せた大分舞鶴は15分、ラインアウトからのドライビングモールで先制。22分には相手に攻め込まれながら、ブレイクダウン後にこぼれた球を主将のHO舛添真太郎が素早く拾ってSH安部につなぎ、カウンターアタックで約80メートルを走り切ってリードを広げた。
その後、攻撃力ある國學院栃木が2トライを返して同点となったが、大分舞鶴は後半7分過ぎに再びラインアウトモールで勝ち越す。栃木代表も同じようにセットプレーから手堅く攻めて14分にゲームをひっくり返したものの、大分舞鶴は約1分後、敵陣深くの密集でターンオーバーして右へ展開し、CTB矢野湧大がゴールに持ち込んでスタンドを沸かせた。24-19。
再び先行した大分舞鶴は23分すぎにもテンポよくボールを動かしてWTB山下亮太がトライを奪い、やがて歓喜の瞬間を迎える。春の全国選抜大会でベスト4だった強豪を倒し、5大会ぶりの3回戦進出を決めた。
Bシードの茗溪学園(茨城)は、1回戦のダイナミックな走りで今大会の注目の的となっていた桑山兄弟(兄・FB聖生、弟・CTB淳生)を擁する鹿児島実業を堅守で封じ、39-0で快勝している。
同じくBシードの京都成章は新潟工業を62-0と圧倒。
センバツ8強の大阪朝鮮(Bシード)は、光泉(滋賀)を44-12で退けた。