初出場の山梨学院が奮闘するも初勝利に一歩届かず 長崎南山が土壇場逆転で2回戦進出
全国高校ラグビー大会初出場となった山梨学院高校(山梨)が、3年ぶり7回目出場の長崎南山高校(長崎)と12月27日に花園で激突し、健闘するも終盤に逆転され、26-28で敗れた。
序盤、LO雨宮巧弥やPR小俣颯舞のジャッカル連発で活気づく山梨学院に対し、長崎南山は前半10分、巨漢PR本山佳龍の力強いボールキャリーでゴールに迫り、主将のSH山下蓮が間隙を突いて先制トライを決めた。
対する山梨学院は18分、ゴール前のスクラムから展開してパワーランナーのCTBパエア・フォトフィリを使い、リサイクルしてNO8佐野涼太が記念のファーストトライを決めた。そして、27分にはドライビングモールで前進したあと、LOリアム・ヘンダーソンの力強いボールキャリーもあって敵陣深くに入り、テンポよくボールを回し、WTB芦澤涼介がフィニッシュ。12-7とリードして折り返した。
しかし、長崎南山は後半6分、カウンターラック成功後の攻めで相手の反則を引き出し、主将のSH山下がペナルティゴール(PG)で点差を詰める。11分にも果敢に攻めてショットチャンスをつかみ、山下が連続成功で逆転した。
1点ビハインドとなった山梨学院はリスタートのキックオフでボールを確保し、LO雨宮の力走もあって勢いづき、SO小島咲汰朗、CTB宮下悠空、FB篠原悠士とすばやくボールをつないでトライを挙げ、再びリードを奪った。WTB芦澤のコンバージョンも成功。
だが、シーソーゲームとなり、リスタート後に山梨学院にエラーが出て敵陣深くでのスクラムを得た長崎南山は、16分、そのセットピースから12フェイズ重ねてゴールに迫り、PR本山がピック&ゴーでインゴールにねじ込んだ。SH山下のコンバージョン成功で再逆転。
山梨学院も食らいつき、20分、キックチャージがあって敵陣深くでの攻撃を続け、テンポのいいパス回しからFB篠原がタックルを振りきって逆転トライ。WTB芦澤のコンバージョン成功で26-20とした。
しかし、長崎南山は22分、主将のSH山下が敵陣10メートルライン手前の密集からギャップを抜けてひとりをかわし、サポートのFL長渕零が力走、パスをもらったCTB池田太陽がトライを決め、1点差となった。コンバージョンは不成功となったが、27分、長崎南山はCTB後藤祭が自陣からブレイクして相手が反則を犯し、主将の山下はPGを選択。自ら成功し、ゲームをひっくり返した。そして残り時間、長崎南山が2点リードを守りきり、熱闘はノーサイドとなった。