紺×白の伝統紡ぐ。関西大が創部100周年記念式典を開催
関西大学ラグビーでAリーグ(一部)に所属する関西大ラグビー部が9月3日、創部100周年記念式典を大阪・吹田(すいた)の千里山キャンパスで開催した。
式典には現役部員、OB、付属校部員、大学やラグビー関係者ら500人ほどが出席した。卒業生を入学させた高校の指導者が多く集い、常翔学園・野上友一、御所実・竹田寛行、東福岡・藤田雄一郎、石見智翠館・安藤哲治、尾道・田中春助監督らの姿があった。
式典は四部制。第一部では学歌斉唱から、日本ラグビー協会の土田雅人会長のビデオメッセージが披露され、関西大の前田裕(ゆたか)学長らが祝辞を述べた。
第二部では帝京大ラグビー部の岩出雅之顧問が、「常にさらなる進化を目指して」という演題で講演し、「挑戦する勇気と努力が未来を拓く」と話した。第三部では関西大ラグビー部の佐藤貴志監督や垣本大斗主将を交え、岩出顧問と対談を行った。
岩出顧問は帝京大の監督時代から、大学選手権最長となる9連覇を含め11回優勝を果たす。この2023年秋は3連覇を目指す。
第四部はアルコールつきの懇親会が行われ、佐藤監督は「これから始まるシーズンを頑張ってゆきたい」とあいさつした。関西大は秋のリーグ戦初戦で3連覇を狙う京都産業大と対戦する。開幕は9月17日。大阪の花園ラグビー場にAリーグの全8校が集結する。
リーグ戦に先立つ夏合宿は先月14日〜28日まで、長野・菅平で実施。練習試合は3戦全勝とした。専修大に36−14、関東学院大に64−28、大東文化大には40−36とし、勢いに乗る。
そのチームの指揮を執る佐藤監督は42歳。今年4月に就任した。これまで同志社大で3年、立命館大で1年などコーチを経験する。現役時代はヤマハ発動機(現・静岡)や神戸製鋼(現・神戸)でSHとして日本代表キャップ4を得ている。
100周年を迎えた関西大ラグビー部の創部は1923年(大正12)。現在の関西大学ラグビー界では京都大、同志社大に次ぎ、3番目の歴史を有する。そのジャージーは紺と白の段柄である。
リーグ戦は優勝1回(1963年)。大学選手権出場は5回。関西大は第1回大会(1964年度)に出場した「オリジナル4」のひとつである。残りの3校は早稲田大、法政大、同志社大。この時、関西大は初戦において、定期戦を組む法政大に3−19で敗れている。
直近の出場は52回大会(2015年度)。47大会ぶりの出場となったが、3校の予選プールで法政大から29−24と白星を挙げた。
昨年の関西リーグは1勝6敗、勝ち点6で最下位8位。入替戦で龍谷大を50−22で退けている。
創部100周年の目標は、8大会ぶりの大学選手権出場。そのためには、リーグ戦で3位以内に入らないといけない。新監督を迎え、新生となった関西大に注目が集まる。