対抗戦A初昇格の明学大WTB高倉、オールスター戦の経験活かす!
今季、チーム史上初めて関東大学対抗戦Aに挑戦する明学大は15日、前年度同3位で国内最古豪の慶大との開幕戦を3−68で落とした(神奈川・ニッパツ三ツ沢球技場)。クラブの歴史的一戦で大敗し、3年のWTB高倉知希は「自分たちのペースを作るのがどれくらい難しいか。今日、改めてわかった」と振り返った。
チームは高橋一聡ヘッドコーチ(HC)の「岩を叩いて、叩いて…」という発想のもと攻撃。序盤から再三、ゲインラインを切るも、ゴールライン手前で相手の圧力にさらされミスを犯した。WTB高倉は「まず会場(の規模や集客数)が違いますから。相手も強いですし、自分のプレーはできなかった」と語った。チームは昨季まで対抗戦Bで戦ってきた。この日の舞台は特別だったか。
「いいアタックもあった。ここを取り切るのが強いチームだし、取れなかったのがウチの実力。エリアが自陣に近いと相手もある程度は(守備ラインを)流すし、こちらにもスペースやチャンスが生まれる。ただ、前に行けば行くほどこちらも慎重になるし、そこへ相手も強く当たってくる。1対1で負ける部分が出てくる。自陣でも敵陣でも、思い切りやる部分が必要なのかな、とは思いました」
もっともWTB高倉は「僕は一足早く大きい舞台でやらせてもらっていたので、気負うこともなかった」とも話している。6月29日、秩父宮で関東大学オールスターゲームに対抗戦選抜の一員として出場。大学選手権5連覇中の帝京大、昨季同準優勝の早大などの選手とともに、リーグ戦選抜に挑んだ。
試合は17−21で屈したが、多くの学びがあったという。試合前日の宿舎では、帝京大の控え部員や早大のWTB荻野岳志と同部屋だった。
「こちらが冗談で『ウチとやる時は手加減して下さいよ』と言ったら、『違うよ。1つひとつの試合が、チームをレベルアップさせるために大事なものなんだ』と。これはチームが強い、弱いに関係ない。そう感じることになって僕たちも大きくなれる。帝京大さん、早大さんが当たり前にやっていることを当たり前にやらないと」
初夏の貴重な経験を胸に、21日、秩父宮で早大とぶつかる。