あと2か月、自信をつけろ。競え。リッチー・マコウ、ダン・カーターがW杯成功のカギを語る
ともに、ワールドカップを4回経験し、頂点に立ったこともある。
そんな2人だから、何を尋ねられてもすぐに答えが返ってきた。
7月9日、「リッチー・マコウ、ダン・カーター トークイベント presented by リポビタンSports×Alpen TOKYO」(主催/大正製薬、共催/Alpen TOKYO、adidas Japan)が都内で開催された。
大正製薬は2022年1月からニュージーランドラグビー協会のプレミアムグローバルパートナーに就いている。マコウ、カーターは、リポビタンアンバサダーを務める。
今回の来日中にラグビークリニックも催した2人は、蒸し暑い気候の中での活動に、汗だくになった。
そんな季節におこなわれた前日のジャパンXV×オールブラックスXV。その試合をスタジアムで観戦した感想をカーターは、「(暮らしている)クライストチャーチは今朝、氷点下だったそうです」と話し、冬のニュージーランドからやって来た選手たちの体調を気遣った。
トークショーの中身は多岐に渡った。
W杯を2か月後に控えた日本代表のこと。オールブラックス入りを狙う選手たちのこと。そして、W杯の展望についても口にした。
大会までの過ごし方について経験談を交えながら話したのはカーターだ。
日本代表もオールブラックスもW杯の準備期間に、ウォームアップゲームを4、5試合残している。「その中で、(チーム全体、各ユニットの)コンビネーション、戦術面を試し、自信をつけていくことが重要です」と話した。
競争も不可欠だ。
「それがチームのレベルアップにつながります。ワールドカップは特別な大会。どの国もピークの状態でやって来ます」
最後までチーム力を高め続けること、各ポジションの厚みを増しておくことが求められる。
マコウは前日の試合で目立ったオールブラックスXVの選手を何人かピックアップした。
正代表の実績も十分なSHブラッド・ウェバーに加え、今季チーフスで好調さをアピールしたアレックス・ナンキヴェルのプレーを評価。18キャップを持つ12番、ジャック・グッドヒューの安定感にも触れた。
「来週の日本代表は今回より、もっと強力なチームを組んでくるでしょう。その相手に、どう戦うか楽しみにしています」
マコウとカーターは、前日の試合後、日本代表の3選手と食事をともにしたことも明かした。
その場で試合の感想を求められたマコウは、序盤の(日本の)ディフェンスは良かったが、手にしたボールを得点に結びつけられず、やがて失点を重ね、自信と流れを失っていったように見えたことを伝えた。
「キックの使い方についても話しました。結果的に、(オールブラックスXVの)好ランナーにチャンスを与えていました」とも付け加えたそうだ。
同イベントに参加した約30人が聞き入った60分。
カーターが、「今回のワールドカップの開幕戦(フランス×NZ)は間違いなくアメージングなものになる」と話すと全員が頷いた。
「オールブラックスは、これまでのように優勝候補の筆頭の中には入っていない。その立ち位置から、選手たちがどう戦うのか楽しみにしています」
日曜の朝から、新宿の街角に熱気あふれる空間があった。
7月15日の日本代表×オールブラックスXV、W杯が、ますます楽しみになった。