国内 2026.05.01

リーグワン来季カテゴリ規定変更「見直す予定はありません」。外国出身・日本国籍取得選手による法的措置が進行

[ 編集部 ]
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リーグワン来季カテゴリ規定変更「見直す予定はありません」。外国出身・日本国籍取得選手による法的措置が進行
(右から)玉塚元一理事長、東海林一専務理事(撮影:木村大輔)

 一般社団法人ジャパンラグビーリーグワン(JRLO)は4月30日、2026-27シーズンからの選手登録における登録区分追加カテゴリ導入に関する記者会見を開いた。

 JRLOは2025年5月13日に追加カテゴリ導入を発表。現行制度では「日本代表実績あり/資格あり」を基準としていたカテゴリAについて、2026-27シーズンよりA-1およびA-2に細分化する方針を定めた。新たに設ける基準は以下の通り。

【A-1】下記①②いずれかを満たす者
①他協会の代表歴がなく、小中学校の義務教育期間9年間のうち、6年間以上を日本で居住した者
②他協会の代表歴がなく、本人が日本出生、または、両親祖父母のうち1名が日本出生である者
※国籍は要件に含まない

【A-2】
他協会の代表歴がなく、日本協会への継続登録が48か月以上である者
※日本代表キャップを30以上持つ選手は「日本代表に多大な貢献をした選手に対する優遇措置」としてA-1に分類される

 カテゴリ区分変更に伴い、試合の登録数・同時出場数も変わる。スターター・リザーブ23名の「試合エントリー枠」は現行規定ではカテゴリAが17名以上のところ、新規定ではA-1で14名以上になる。フィールド上15名の「同時出場枠」も、カテゴリAで11名以上という規定からA-1で8名以上となる。

 外国出身で高校年代以降に来日し現行カテゴリAだった選手は、日本国籍を取得していたとしても来季からA-2になり一定の制限を受けることになる(日本代表キャップ30以上は優遇措置でA-1)。こうした事態を受け、日本に帰化した外国出身選手27名は4月20日、独占禁止法に違反しているとして、制度の見直しを求めて公正取引委員会への申告と東京地裁に差し止めの仮処分の申し立てを行っていた。

 JRLOの玉塚元一理事長は新規定の趣旨・目的が、国内の競技人口増加、日本ラグビーの普及・発展にあることを改めて強調。その上で「現時点で2026-27シーズンからの制度変更そのものを見直す予定はありません。ただし導入後の影響については継続的に見て、評価してまいります」と述べた。

 東海林一専務理事は、制度変更を検討していた2024-25シーズン時点のディビジョン1におけるカテゴリ構成の試算を紹介。当時の試合登録メンバー23名を新規定のカテゴリとした場合、平均の人数構成はそれぞれA-1:12.2人、A-2:5.8人、B:2.6人、C:2.4人であった。来季以降はA-1が14人以上というルールになる。仮にA-1が規定ラインでB/Cの起用人数が変わらない場合、A-2は4人となり、おおよそ2人が出場機会を失うことになる。

 こうした「一定の影響があることは想定している」が、「今回の制度変更は国籍に関連して選手を差別したり、出場機会を奪ったりすることを意図するものではない」という。

 また外国出身選手らが法的措置を取る以前の2026年1月に代表弁護士から連絡書による要望を受けていたことを明かした。見直し検討の可能性も含めて交渉を重ねたが、折り合いがつかず今回の事態に至った経緯を説明した。

 チームや選手会に対して新規定の「必要な説明はしてきた」が、「関連する、いわゆる外国出身選手の皆さんに対して、直接のチャネルを持っていなかった。それによって、我々の説明ができていなかった」との見解を示す。

 現時点でJRLOに公正取引委員会や東京地裁からの連絡はないという。東海林専務理事は法的には問題ないという立場を示しながら、今後の対応について「仮処分であったり和解勧告であったり、そういう判断があれば当然ながら真摯に受け止める」と述べた。

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