国内 2026.03.12

注目カードに先発。ワイルドナイツの小山大輝が離脱中に再確認したこと。

[ 向 風見也 ]
注目カードに先発。ワイルドナイツの小山大輝が離脱中に再確認したこと。
三重H戦でトライを奪った小山大輝[埼玉WK/SH](©︎JRLO)

 転んでもただでは起き上がらない。

 埼玉パナソニックワイルドナイツの小山大輝は、昨年12月14日に東京・味の素スタジアムであったジャパンラグビーリーグワン1部・初戦で怪我をした。2連覇中の東京ブレイブルーパス東京を46-0で下したこの日を境に、2月上旬まで戦列を離れていた。

 持ち場のSHにあっては、しばらく若手がプレー機会を得た。渦中、日本代表7キャップの31歳は何を思ったか。

 転んでもただでは起き上がらなかったのだと、復帰後に明かした。

「悔しさもありましたけど、見つめ直す時間になりました。チーム戦術を深く理解でき、改めて、自分の強みが何かを考えることもできました」

 発掘された元気印だ。北海道の芦別高では全国大会とは無縁ながら、時のセレクターの目に留まって高校日本代表に選出。大東大では4年間、レギュラーを張り、旧トップリーグ時代に通算4度優勝のワイルドナイツへ加わったのは2017年のことだ。

 身長171センチ、体重74キロと小柄も、守っては広範囲をカバーして接点へも果敢に絡む。攻めては持ち前の加速力を活かし、密集近辺を鋭くえぐる。

 加入9季目のいまに至るまでにさばきの緩急、キックを使ったゲーム制御も磨いたが、このほどフィールドから離れてあることを再確認した。

 自身が世に出るきっかけとなった「強み」を大切にしたい。

「ディフェンスで激しく。アタックでは(ランナーとしての)オプションになる。パスするだけじゃなく、自分が(ボールを)持ってチャンスを作れたら。そこ、最近では見失っていたところがありました。ひとりの脅威になれるよう、意識します」

 第7節で復帰。その次からは、かねて座っていた先発の座につく。

 状態は上向きのようで、「去年は傷んでいるところもありましたが、今年は(長期間)休んでいたので、順調です!」。2月28日の埼玉・熊谷ラグビー場では、試合勘が戻ってきた。三重ホンダヒートとの第10節を66―19と制した。

 3月14日には東京・秩父宮ラグビー場で、クボタスピアーズ船橋・東京ベイとの第11節に挑む。互いに1敗同士で、向こうは自軍より2つ上の首位だ。

 12チーム中6傑が進むプレーオフでも覇権争いをしそうな者同士のバトルにあって、ワイルドナイツの小山はかき回す意を示す。向こうが擁する大型FWを振り回しながら、要所で自軍の好走者を活かしたい。

「自分たちはディフェンスのチーム。ディフェンスからリズムを。アタックでは、いいテンポで相手の大きなFWを動かしたい。動かして、動かして…そうすれば、(生じたスペースを突く)いいランナーがいっぱいいる」

 ここでの「ランナー」はCTBで日本代表38キャップのディラン・ライリーらを指していたが、自らも隙あらば走るつもりだろう。

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