国内 2025.12.21

【リーグワン】東京サントリーサンゴリアスがトヨタヴェルブリッツとの接戦を制す。

[ 編集部 ]
【リーグワン】東京サントリーサンゴリアスがトヨタヴェルブリッツとの接戦を制す。
サンゴリアスのWTB尾崎晟也とCTB尾崎泰雅は兄弟そろって先発出場。爆発力のある走りで攻撃チャンスをもたらした(撮影:桜井ひとし)

■NTTリーグワン2025-26 D1第2節
12月20日@味の素スタジアム(東京)
【東京SG 43-25 トヨタV】

 先制したのはトヨタヴェルブリッツ。開始9分、自陣22メートル線上での厳しいディフェンスで相手ペナルティを奪い、SO松田力也がPGを決めて0-3とする。

 対するサンゴリアスは、接点で圧力を受けながらも、素早い切り替えと速く正確なパスでボールを縦横無尽に動かし、スペースを突いていく。17分にWTBチェスリン・コルビが左端トライエリアに走り込むと、続く23分にはトライライン際のラインアウトからモールを押し込み、HO平生翔大がリーグワン初トライ。32分にはPGで得点を重ね、15-3とした。

 この間にイエローカードで14人となったヴェルブリッツは防戦一方となったものの、31分過ぎに一時退場から戻ってきたFL青木恵斗が縦に突破、LOピーターステフ・デュトイにボールをつなぎ大きく前進。36分にトライライン前のラインアウトからSHアーロン・スミスがブラインドサイドを突きトライ。その後もディフェンスで相手のペナルティを誘いPGを決めて、11-15と3点差まで迫り、折り返しとなった。

 後半序盤はヴェルブリッツの粘りのディフェンスが光る。WTB高橋汰地がスティールする一方、サンゴリアスはWTBコルビがヘッドコンタクトでイエローカードに。14人になるとFWが近場を突きながらジリジリと前進をはかるが、ヴェルブリッツがしつこくタックルして22メートル線上に押し留められ、SO高本幹也がドロップゴールを狙ったが、ボールはゴールポストに当たり外れた。

 失点を凌いだヴェルブリッツは、ポストに当たったボールを確保すると、自陣へ一気にカウンター。最後はNO8姫野和樹が、走り込んできたWTB髙橋にボールをつなぎトライ。G成功で18-15と逆転(11分)。18分にはハーフ中央付近のスクラムからFW陣がテンポよく縦につなぎ 、18分にNO8姫野がトライを決めて25-15とした(G成功)。

後半10分に逆転トライを決めたトヨタVのWTB髙橋汰地(撮影:桜井ひとし)

 ここからサンゴリアスが反撃する。大きく左右にボールを回し、縦を突き、相手ディフェンスの隙を突いてWTBコルビがトライ(23分)。ヴェルブリッツがミスを重ねてチャンスを逃すなか、FW、BKが連携してボールをつなぎ、SH福田健太がインゴール右隅にボールを沈めた。難しい角度のGKを交代したばかりのCTB中村亮土が決めて、後半33分に29-25と逆転した。

 その後のおよそ7分間、サンゴリアスの攻撃のスピードと安定感はますます高まっていく。WTB尾崎晟也がタッチライン際を駆け上がり敵陣22メートル線まで運び、ラインアウトからフェーズを重ねて、35分にはSO高本幹也の飛ばしパスをWTB安田昂平が受け取りフィニッシュ。39分にはトライライン際のラインアウトからモールで押し込み、FL箸本龍雅がボールを押さえて43―25。ノータイムとなった。

 サンゴリアスは3トライ差以上をつけてボーナスポイントを獲得。開幕2連勝を飾った。
 この日、ゲームキャプテンだったSH流大は、試合前の1週間を通して、2つのメッセージをチームに伝えた。ヴェルブリッツとの試合は昨季もそうだったように、80分間最後までわからない展開になる。「だから、80分より先を見ずに目の前のことに集中しようということ。そして、恐れずにアタックしようということをチームに伝えてきました。本当にその通りにすることができた」と、会心の勝利を振り返った。

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