【全国大学選手権】京産大が5年連続で準決勝進出。2試合連続で試合終了間際に逆転、東海大を撃破。

■第62回全国大学選手権 準々決勝
12月20日＠ヤンマースタジアム長居（大阪）
【京産大 26－24 東海大】

　前週に慶大との激闘をロスタイムでの逆転勝利で終えた京産大がまた、劇的な結末で勝利を収めた。

　関東リーグ戦1位の東海大を大阪に迎えた準々決勝。最終スコアは26－24と大接戦だった。

　先制パンチを決めたのは東海大だ。どちらもスクラムで相手の反則を引き出し、好機を掴んだ。
　6分にはNO8薄田周希主将のオフロードパスを受けたFLヴィリアミ・マフィが、11分にはLOトゥポウ・ランギの突破からWTB正木空馬がトライを挙げた。

　防御で反則を重ねた21分にはNO8シオネ・ポルテレにトライを許すも、高いボールポゼッションを維持した。
　28分頃にはゴール直前でFB太田陸斗のタックルにトライを阻まれるも、34分に相手のミスを突いてFLマフィが2トライ目をマークした。

　その後も堅いディフェンスを披露、ラインアウトこそ不安定だったが、21－7とリードを保って前半を折り返した。

　しかし、後半は一転して苦しい時間帯が続いた。PG攻勢に切り替えて11分、25分とショットを選択したが（後者は失敗）、じわりじわりと詰め寄られる。

　6分にモールを押し込まれて21－12と点差を縮められると、21分にはFL伊藤森心主将のオフロードパスを受けたFB太田がトライゾーンへ。24－19と5点差まで迫られた。

　疲労の積み重なった終盤は互いに攻めあぐねる時間帯が続くも、東海大がキックで押し込まれる。
　最後は京産大のキャプテン、伊藤が膠着状態を打開した。値千金のスティールで敵陣深くに入ると、前週と同様にFWでの局地戦に挑んだ。

　レフリーからアドバンテージの手が上がるとBKに展開、SO奈須貴大がポール横に飛び込んで同点に。
　SH髙木城治がゴールを沈め、26－24と逆転した。

　4年連続の初戦敗退となった東海大のNO8薄田主将は「めちゃくちゃ悔しいです」と切り出し、「後半のペナルティのときの選択で（ショットではなく）FWでこだわるべきでした。自分がFWであるのに勝負しきれませんでした」と振り返った。

　京産大の廣瀬佳司監督は「中5日でしたがいい準備ができました。追いかける展開で苦しかったが勝ち切ってくれると信じていました。選手権に入ってからいい勝ち方をしてくれています。これを次の試合に繋げたい」と語った。