日本代表
2025.07.25
サクラフィフティーン津久井萌は身体でパスを放る。

サクラフィフティーンと呼ばれる女子15人制ラグビー日本代表は、8月、イングランドでワールドカップに挑む。
22年のニュージーランド大会では予選プールで敗退したことを受け、「少しでもいい結果が出せるような準備をしています」。意気込むのは津久井萌。身長153センチ、体重53キロの25歳だ。大会開催年に入って長期合宿を積み、連携を深めてきた。
「(動きの合間に)自分が気になったことはすぐに(仲間に)伝えるようにはしていて。(以前は)自分のプレーに集中し過ぎたところがあった。(現在は)客観的に周りを見られるようになったと思います」
原則的に4年に1度ある大舞台へは、2017年に初出場。アイルランドでのこの舞台には、自国にとり史上最年少の17歳で参戦した。若くして熟練者の立ち位置だ。
3大会連続での挑戦を見据え、意識するのはパスの投げ方だ。
テンポのよいさばきに定評のあるSHは、腕の力に頼らず全身で放るよう心掛けている。球に首尾よく力を伝え、エネルギーをセーブしながら球筋を伸ばす。
「腕で投げるパスだと体力も無駄に使っちゃいますし、スピードも遅くなる。身体全体を使って、でも、(動きが)コンパクトに見えるパスを目指しています。ボールを持ってから(受け手に)到達するまでのスピードは、速いと思います。ちょっとしたフォーム、投げ方の細かいところについてずっと練習してきました」
7月26日には東京・秩父宮ラグビー場で本番前最後の国内テストマッチを迎える。対スペイン代表2連戦の最終戦だ。どこにボールを回すかの判断力も磨いたという津久井は、スターターを担う。