国内 2025.05.04

【リーグワン】コベルコ神戸スティーラーズが後半の得点ラッシュで快勝。横浜キヤノンイーグルスはプレーオフの可能性。

[ 編集部 ]
【リーグワン】コベルコ神戸スティーラーズが後半の得点ラッシュで快勝。横浜キヤノンイーグルスはプレーオフの可能性。
初出場、初トライの辻野隼大[神戸S]©︎JRLO

■NTTリーグワンD1第17節・5月4日@秩父宮ラグビー場(東京)
【神戸S 47-29 横浜E】

 この試合でボーナスポイントを得る勝利をつかめば、プレーオフトーナメント進出の可能性が残る横浜キヤノンイーグルス(7位・6勝10敗・勝ち点30)。今季最後のホストゲームで、プレーオフ行きとレギュラーシーズン5位が確定しているコベルコ神戸スティーラーズ(9勝7敗・勝ち点46)が立ちはだかる。第2節の前回対戦時は36-18でスティーラーズが勝利を収めた。

 立ち上がりの前半2分、イーグルスのSO田村優が左サイドのWTB松井千士へのキックパスを通すと、キャッチした勢いのままトライゾーンまで走りきり5点を先制する。

 ビハインドを背負ったスティーラーズもすぐに反撃。9分にSOブリン・ガットランドが敵陣22mライン付近でラインブレイクして中央にグラウンディング。自らコンバージョンも決めて逆転に成功した。

 スティーラーズは多くのペナルティを献上しながらも、イーグルスに最後の一線を越えさせぬ守備を展開。21分にはWTBイノケ・ブルアがSH日和佐篤とのコンビネーションでディフェンス突破してトライ(G)を奪い、リードを9点に広げた。(14-5)

 28分にイーグルスはSH荒井康植の突破を起点に松井千士がチームと自身2本目のトライ(G)をマークし2点差に迫るも、スティーラーズは33分にNO8サウマキ アマナキがトライゾーンの左スミまで走り抜き、19-12のリードで前半を終えた。

 後半8分、イーグルスのLOリアキマタギ・モリがイエローカードを受けると、数的有利のスティーラーズが一気に得点を重ねていく。直後のラインアウトを起点にLOワイサケ・ララトゥブアがトライを奪うと、15分にもNO8サウマキ アマナキが中央を押し込み14点を加えた。

 LOマシュー・フィリップ、WTB松井千士にもイエローカードが掲示され、さらに厳しい状況に陥るイーグルス。スティーラーズは21分にLOブロディ・レタリックがトライ(G)を決めてリードを28点に広げた。(40-12)

 後半30分を過ぎてイーグルスは3連続トライをマークし11点差に迫るも、リーグワン初出場のFB辻野隼大が38分にスティーラーズの勝利を決定づけるトライ(G)をマークしフルタイムを迎えた。

 最終スコアは47-29。スティーラーズが後半の試合運びで勝利をものにし、ボーナスポイントを含む勝ち点5を重ねた。敗れたイーグルスは今季のプレーオフ出場の可能性が潰えた。

 スティーラーズの李承信 共同キャプテンは後半に連続してトライを奪われたシーンを念頭に「プレーオフにむけて、しっかりと見直して反省しないといけない」と語りつつも、「タフな相手とのタフなゲームを勝ち切れたことはチームとして成長できている」と手応えを示した。

 敗れたイーグルスの沢木敬介監督はラインアウトとディフェンスの精度を敗因に挙げ、今シーズンを通して「同じ課題で苦しんだ」と結果を悔やんだ。プレーオフ出場が無くなったことで、5月10日の第18節・東芝ブレイブルーパス東京戦が今季ラストゲームとなる。この試合はFL嶋田直人の引退試合にもなるが、「みんなでハッピーな送り方をしたいと思います」とチームメイトの奮起を促した。

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