【リーグワン】クボタスピアーズ船橋・東京ベイ、実力全開で勝利。次節は首位決戦、三重ホンダヒートは入替戦回避をかける

■NTTリーグワンD1第16節・4月26日@スピアーズえどりくフィールド(東京)
【S東京ベイ39-20三重H】
クボタスピアーズ船橋・東京ベイが三重ホンダヒートと対戦し、今季最後のえどりくでのホストゲームを勝利で飾った。
前半はヒートが固いディフェンスでスピアーズの攻撃を抑える。前半8分にぺナルティゴールで先制、直後の10分にスピアーズに1トライを返されたものの、そこから追加点を許さない。スピアーズの大型FWのアタックにダブルタックルで対応、自陣深くまで攻め込まれるのを阻んだ。
ヒートは前半25分にPGを得て6―10と点差を縮めると、32分には敵陣22線付近の相手ボールスクラムから展開されたボールをSH土永雷がインターセプト。FL小林亮太のキャリーでトライライン際に迫り、CTBダーウィッド・ケラーマンがインゴールに飛び込み13―10とする。
前半終了間際には、スピアーズが短いパスとFWの前進で攻め立てたが、ヒートがディフェンスで粘ってリードを守り、折り返しとなった。
後半はスピアーズが本来の勢いを取り戻す。開始3分にSOバーナード・フォーリーのキックレシーブからFL末永健雄が裏に抜け出すと、FWとBKでつないでトライライン際まで攻め込み、ラックサイドをSH藤原忍が突いてトライ。15―13と逆転する。
続く12分にはトライライン際のラインアウトからモールをドライブさせてトライ。15分にはグラウンド全体を使ってボールをつなぎながら敵陣深くまで攻め込み、最後はFB押川敦治がタッチライン際を走り込んできたNO8ファウルア・マキシにロングパス、サポートに寄ったWTB根塚洸雅がパスを受け取り、トライエリアを駆け抜けた。
結局、スピアーズは12分間で3トライを重ねる猛攻で32―13とリードを広げる。
対するヒートも、後半24分にラインアウトからのモールで1トライを返したが、34分にはスピアーズのBK陣がテンポよくボールを展開、WTBヴァイレアがフィニッシュ。39―20で試合を終えた。
スピアーズのキャプテン、マキシは「前半は自分たちでプレッシャーをかけてしまったが、後半はしっかり修正して結果につなげることができた」と試合を振り返った。ブレイクダウンの競り合いで前半はペナルティが重なったが、後半では競り合いに参加するかどうかの適切な判断を心がけ、コントロールすることができたという。
フラン・ルディケHCは「前半は我慢の時間帯が続いたが、いいディフェンスで“小さな勝利”を重ねることで切り抜け、後半はチャンスをつくっていいアタックができた」とチームの成長に手応えを得ていた。
第16節を終えてスピアーズは2位。次節は勝ち点差2で首位につける埼玉ワイルドナイツとの対戦を迎える。
一方の三重ホンダヒートは11位。次節で、勝ち点差2で10位のトヨタヴェルブリッツと入替戦をめぐる直接対決となる。
キアラン・クローリーHCは、試合を重ねるごとに精度が高まってきたディフェンスについて、「前節からさらに改善することができた」と評価しつつ、ラインからの不用意な飛び出しなど、さらに修正していく点もあげた。
「この先はとても大切な2週間となる。そこに向けてポジティブなものを得ることができた一戦だった」と、次の戦いに目を向けていた。