国内 2025.02.25

スピアーズのハラトア・ヴァイレアは「イチ、イチ」にこだわる。

[ 向 風見也 ]
スピアーズのハラトア・ヴァイレアは「イチ、イチ」にこだわる。
2月22日、静岡BR戦でプレーするハラトア・ヴァイレア[S東京ベイ]©︎JRLO

 1対1。ラグビーでは、走者とタックラーのぶつかり合いを表す。「イチ、イチ」と表現することもある。

「イチ、イチで負けないように練習してきた。目の前に誰がいても、負けない」
 
 こう簡潔に語るのはハラトア・ヴァイレア。クボタスピアーズ船橋・東京ベイ所属の26歳だ。

 GPSアテレ、トンガカレッジを経て16歳で来日し、千葉の日体大柏高、神奈川の日体大を経て2022年度にスピアーズと契約している。

 サイズはいまの公式で187センチ、105キロと大きく、ゴールキックが蹴られるうえに球際にも強い。FW、BKで複数のポジションをこなす。最近は、その持てるパフォーマンスを最大限に発揮しつつある。

 今季の国内リーグワン1部で、ここまで全9試合に出場。7度トライラインを割っている。

「イチ、イチ」で強さを示しており、WTBで先発の第7節ではハットトリックを達成した。高い弾道のキックを捕る打点の高さも光り、「相手が飛ぶ前に(ボールの落下地点に)身体を入れる」とその秘訣を語る。

 潜在能力を発揮する本人は、今後を見据えて「目標は、ふたつある」。現在進行中のレギュラーシーズン、さらにはその先を見据えて話す。

「まずは(スピアーズの)優勝。その後、代表に選ばれる!」

 昨年は候補のみの選出に止まった日本代表へ加わり、’25年夏以降のテストシリーズでジャージィを着たい。

「フィジカルで、海外のチームに負けないように…」

 分厚い選手層を誇り現在12チーム中3位のクラブにあって、異彩を放つ。フラン・ルディケヘッドコーチは「これまでのハードワークが実っています。WTBの位置を自分のものにしていること、継続的にいいパフォーマンスをしていることを評価したい」と太鼓判を押す。

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