【リーグワン】ブレイブルーパス、終盤に底力発揮。サンゴリアスとの府中ダービー制す。
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ともに東京・府中市に本拠を置く東芝ブレイブルーパス東京と東京サントリーサンゴリアスが激突した、2月15日の秩父宮での第8節。お互いの意地とプライドがぶつかり合うお馴染みの“府中ダービーは、今回も手に汗握る好ゲームとなった。
開始6分のサンゴリアスのPGを皮切りに、ゲームは立ち上がりから激しく動いた。8分にブレイブルーパスがターンオーバーから攻撃を継続し、一時交替で出場していたFL徳永祥尭がトライを挙げれば、サンゴリアスも直後にSH流大の狙い澄ましたキックからNO8箸本龍雅が右中間に飛び込む。
その後、ブレイブルーパスが15分、24分とあざやかなラインアタックでWTBジョネ・ナイカブラの連続トライにつなげ、19-8と先行したが、サンゴリアスもWTB仁熊秀斗のトライとSO高本幹也のG、PGで追撃。33分までに19-18と一点差に詰め寄った。
しかしブレイブルーパスはここからさらに攻勢を強め、36分に連続攻撃からFB松永拓朗がフィニッシュ。さらに前半ロスタイムにはゴール前で得たペナルティでスクラムを選択し、SOリッチー・モウンガが右コーナーに飛び込む。31-18とふたたびリードを広げて、前半を折り返した。
ここまでは昨季リーグ王者のブレイブルーパスペース。だが、このままでは終わらないのが府中ダービーだ。
後半7分、サンゴリアスが中盤スクラムを起点にBKのサインプレーで崩してFB 河瀬諒介が右隅に飛び込むと、11分にはラインアウトからまたも準備したプレーでCTBイザヤ・プニヴァイがきれいに抜け出し、中央へ駆け抜ける。これで30-31と1点差に迫った。
さらにその後もサンゴリアスはスクラムで再三ペナルティをもぎ取り、18分には危険なタックルでブレイブルーパスのFLシャノン・フリゼルがイエローカードを受ける。
ブレイブルーパスにとっては苦しい状況だったが、本当の底力を発揮したのはここからだった。ディフェンスで厳しく圧力をかけて陣地を盛り返すと、30分に中盤の右展開でCTBロブ・トンプソンがきれいに縦へ抜け出し独走。PGで5点差に詰め寄られた直後の36分には、右コーナーのラインアウトからモールを押し切ってHO橋本大吾がフィニッシュする。
サンゴリアスも最後まで気持ちを切ることなく攻め続けたが、ブレイブルーパスは最後の力を振り絞って懸命に対抗。猛攻をしのぎきり、43-33でブレイブルーパスが熱闘を制した。