国内 2024.12.08

【東日本中学校大会】本郷中は8年ぶり、慶應普通部は6年ぶりに決勝へ

[ 編集部 ]
【東日本中学校大会】本郷中は8年ぶり、慶應普通部は6年ぶりに決勝へ

 12月7日、神奈川県立スポーツセンターで第44回東日本中学校大会準決勝2試合がおこなわれ、第1試合では本郷中が男鹿東・男鹿南・天王南中に38-26、第2試合では慶應普通部が茗溪学園中に28-17と勝利し、8日の決勝戦にコマを進めた。

 両校の決勝進出は、本郷は8年ぶりで慶應普が6年ぶり。勝てば本郷は初優勝で慶應普は13年ぶり4度目となる。決勝は8日、神奈川県立スポーツセンター陸上競技場、14時30分キックオフ。

■準決勝第1試合

本郷中(東京) 38-26  男鹿東・男鹿南・天王南中(秋田)

 2回戦で千歳に競り勝った本郷が、昨年の覇者、男鹿東・男鹿南・天王南の追撃を振り切り、勝利を手にした。

 前半3分、本郷は自陣10㍍ライン付近で相手のパスをCTBキャプテンの涌井海七渡がインターセプト、そのまま60㍍を走り切ってゴールポスト下に飛込み7-0と先制した。その後も前に出てプレッシャーをかけ、相手陣で試合を進めた。

 秋田合同はフラットなパスからスピードのあるBKがタテに勢いよく走り込んでくるが、本郷中のディフェンスが突破を許さない。

 本郷中は6分にはSO西中川耕太がラインブレイク、PR平野蒼大-LO池田醍生と小刻みにパスをつないでボールをインゴールまで運ぶ。さらに10分には相手キックのチャージからCTB津田葵一朗がゴール右隅に飛込み追加点を挙げた。波に乗る本郷は18分に西中川、22分にはWTB辻端大惺のトライで31-0と大きくリードをして前半を終えた。

 このまま一方的な試合になってしまうのか。しかし、後半に入るとゲームの流れが一変した。

 秋田合同は9分、相手陣でPKを得るとFWで前進、連続でボールを支配して最後はCTB佐藤琉唯がインゴールに持ち込み、反撃ののろしを上げた。

 中盤、本郷の動きが止まり、ディフェンスが甘くなったところで秋田合同のスピードのあるBKが前に出るようになり、11分にはSHキャプテン夏井蒼空、14分にはWTB小柳海龍、19分にもトライを追加し26-31とワントライ・ワンゴールで逆転というところまで追い上げた。

 秋田合同は逆転を目指して最後まで攻め続けたが、パスミスからこぼれたボールをCTB津田に拾われ、ノーサイド間際にゴールラインを許してしまった。

 秋田合同は個々のポテンシャルも高く、後半はテンポのいいアタックから4連続トライで猛追を見せたが、あと一歩届かなかった。前半の失点が悔やまれる。

本郷は前半3分、キャプテン涌井海七渡がインターセプト、60㍍を走り切って先制トライを挙げた(撮影:斎藤豊)

■準決勝第2試合

慶應普通部(神奈川) 28-17 茗溪学園中(茨城)

 慶應普通部が魂のこもったタックルで、茗溪のアタックを封じ込めた。

 前半3分、茗溪にゴール前ラインアウトからPR草間匠児に先制トライを許すも、慶應普通部は6分にはLO富田峨久のトライ(ゴール成功)で逆転。その後も堅い守りで試合の主導権を握り、敵陣で試合を進めた。

 茗溪学園は自陣からでも積極的にボールを繋ごうとするが、慶應普通部の鋭いタックルで思うようなアタックができず、多くの時間を自陣での戦いを強いられた。しかし前半終了間際、FB林康介が自陣から鋭いステップで抜け出し大きくゲイン、サポートしたSH竹内隆につないで10-7と逆転して前半を終了。

 後半、先に得点を挙げたのは赤黒ジャージーだった。

 ゴール前ラインアウトからLO富田が持ち込みトライ、さらに5分後にはラインアウトのモールを10㍍以上押し込みマイボールのスクラムを得ると、最後はFB西山旺輔が回り込んで右中間にトライ、21-10と突き放した。

 このトライで試合の流れは慶應普通部ペースに。茗溪学園は焦りからか、パスミスが目立ち得点力のあるWTBにボールがつながらない。逆に慶應普通部はラインアウトから再びモールを力強く押し込み、ゴール下まで攻め込むと、最後はLO杉浦裕吾がインゴールにねじ込み28-10とした。

 茗溪学園は終了間際にカウンターアタックからボールを繋ぎ、WTB野村武之輔が1トライ返したが、及ばなかった。

 慶應普通部・小池英紀監督は「今日のタックルは魂がこもっていた。FWも良く前に出て、準備してきたことをしっかり出せことが勝因。明日も勝って、ここまで支えてくれた皆様の思いに応えたい」と熱くコメントした。

力強い突進を見せる慶應普通部WTB中川開仁(撮影:斎藤豊)

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