日本代表 2024.11.01

スクラム一歩も引かず。竹内柊平、オールブラックス相手に自信つける。

[ 編集部 ]
スクラム一歩も引かず。竹内柊平、オールブラックス相手に自信つける。
前半17分、竹内-岡部(左)と両PRがつないで大きくゲインラインを突破、機動力も見せた(撮影:イワモトアキト)

 10月26日、日産スタジアム。史上最重量といわれたオールブラックスの両PRは140㌔のタマイティ・ウィリアムズとパシリオ・トシ。対する日本代表は1番・岡部崇人105㌔、3番・竹内柊平115㌔。独自の間合いと低さで真っ向勝負し、序盤から一歩も引かず、BKに安定したボールを供給した。

 竹内は後半6分に交代するまで、スクラムだけでなく、持ち前のパワフルなキャリーでも見せ場を作り、その存在をアピールした。 

 ゲームには敗れたが、これまで課題とされてきたスクラムで対等の勝負ができ、試合後ミックスゾーンに姿を現した竹内の表情は明るかった。以下、一問一答。

――280㌔のプロップ相手にしっかり組めたのは、自信になりましたか。

「僕個人としてもチームとしてもかなり自信になると思っています。体重差は明らかだった中で、自分たちは8人で準備してきたものが出せた。フロントローだけでなく、バックファイブもすごくいい押しをしてくれて、相手を閉じ込めて。たぶん相手はメチャクチャ苦しかったと思います。僕は正直、苦しくなかったです、スクラムのとき」

――組むとき、相手はレフリーに何か言ってましたね。

「ずっと言ってましたね。距離が近いだの、こんな距離ではスクラムは組めないとか。でもそれは僕らの狙いでした。近い距離で僕らの低さで組む。向こうは嫌だから途中で落としたりして、僕らが準備したものが出たなと。それはFW合宿をした結果でもありますし、オーウェン(フランクス スクラムコーチ)が来てくれた結果でもありますし、リーグワンのチームと組んで自分たちのコネクションはかなり上がったと思う。今回は日本全体で勝ったスクラムだと思っています」

――後ろからのプッシュは、何か工夫があったのです?

「正直、アレンジとかはないんですけど、オーウェンが一人ひとりにフォーカスして、ミーティングをやっていました。こうやって押せとか、こうやってかけ続けろとか。フロントはずっと高さにこだわっていたし、アマト(ファカタヴァ=FL)も『TK(竹内の愛称)高いよ』と試合中もずっと言ってました(笑)」

――ジャパンの間合いっていうのがあるのですか?

「海外のチームは身長が高いので、絶対にその(短い)距離は嫌がるんです。でも、僕らはその距離で味方同士と組んでいるし、正直今回はリザーブの時の方が苦しいスクラムを組んでいました。今回メンバーで出ていない選手も低くて強いスクラムを組んで、日本全体でいい準備ができていた。誰が出ても同じようなスクラムを組む自信がある。今回は重かったんですけど、自分たちは苦しくはなかったです。相手が嫌がっているのはわかりましたね。スクラムは向こうが我慢している感じでしたし。レフリングとしてはその距離でOKでした」

――この先、ジャパンには何が必要?

「自分たちのプランを信じ切ること。ディフェンスをしっかりして、セットプレーをしっかりする。いいプランはありますし、超速ラグビーというコンセプトもあって、それに対してどれだけハードワークできるかというのが次の課題だと思うし、ジャパンのワールドカップまでのロードマップの課題だと思っています」

NZの重いスクラムにも一歩も引かず、低い安定したスクラムを組んだジャパンFW(撮影:イワモトアキト)

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