【アジアセブンズシリーズ韓国大会】パリ五輪後初の実戦。日本は男女とも3位に。
アジアラグビーセブンズシリーズ韓国大会が仁川で9月7・8日におこなわれた。男子日本代表はプールAで2勝1敗となり進出したカップトーナメントで3位となった。女子日本代表“サクラセブンズ”はプールCで3勝し、進出したカップトーナメントで男子と同じく3位になった。
吉澤太一キャプテン率いる男子日本代表、第1日のプールA初戦のタイ戦では津岡翔太郎の4トライなど29-5で勝利。続くマレーシア戦は相手を無失点に抑え、21-0で勝利した。中国戦は5トライを許し、12-35で敗れた。
プールAでは2勝1敗で2位となり、第2日のカップ準決勝でホンコン・チャイナと対戦。前半で2トライを奪われルガ髙井良成のトライと志和池豊馬のコンバージョンで追いすがる。しかし後半で2連続トライを許し、津岡翔太郎のトライとゴールで一矢報いるも12-24で敗戦。3位決定戦に回った。
地元・韓国との3位決定戦。津岡翔太郎のトライと志和池豊馬のゴールで7点を先制し、1本トライを奪われるも仲間航太のトライでリードを作る。後半も白國亮大のトライで逃げ切り、最終スコア17-12で韓国に勝利し、3位で大会を終えた。
8月26日の就任以来、初めて実戦で指揮を執ったフィル・グリーニングHCは選手の成長に満足感を示し、「技術的、肉体的に取り組むべきことはたくさんありますが、選手たちは、私たちの成長の礎となる仕事への姿勢を示してくれたことが重要だと思っています」とコメントを残した。
キャプテンの吉澤太一は、「オリンピックが終わり、メンバーも多く変わったなか、今大会は9人のメンバーがキャップを手にしました。3位という結果は大変悔しいですが、ここからまたアジアで1位になれるよう、一人ひとりがさらに成長していきたいと思います」と総括した。
女子日本代表“サクラセブンズ”のプールC初戦は大橋聖香の4本を含む7トライでUAEに41-0で快勝。つづくカザフスタン戦も6トライで38点を奪い、2戦連続の完封勝利。最後のタイ戦は古屋みず希が2トライをマークし合計4トライを記録、28-5で3連勝となった。
プールCで1位となり、進出したカップ準決勝では男子と同じくホンコン・チャイナと対戦。前半にトライ・ゴールを奪われたが、後半に迫田夢乃のトライと谷山三菜子のコンバージョンで同点に追いついた。その後は互いに得点機会がなく、延長戦で勝ち越しの1トライを許して12-7で敗れた。
3位決定戦のタイ戦は、前半で両チームが2本ずつトライ・ゴールをマークする競った展開に。後半3分台に谷山三菜子のトライとゴールで7点を勝ち越した後、タイに1トライを許すがキックは失敗となり、21-19の接戦を制した。
男子同様にオリンピック後に就任した兼松由香HCは、目標としていた金メダルには届かなかったものの新体制のチームで粘り強く戦った成果は4年後のLA五輪に向けた大切なプロセスであると強調し、「この大会をスタートラインとし、続く中国大会、タイ大会で一つずつ勝利と自信を積み重ねていき、ワールドシリーズへと繋げていきたいと思います」と今後への意気込みを語った。
大橋聖香キャプテンは、「今大会は3位という結果で、優勝には届きませんでしたが、9人の初キャップの選手がいたなかで自分の役割を試合の中で体現し、試合ごとに修正できていたところはよかったと感じています」と語り、さらなる成長への意識を見せた。
次回のアジアラグビーセブンズシリーズは9月21・22日に中国でおこなわれる。