ジョージア代表のプッシュに驚きも…。日本代表・竹内柊平は次戦「マストウィン」誓う。
エディー・ジョーンズの厳しさは、クオリティチェックにある。いま日本代表でこの人の指導を受ける竹内柊平は、指揮官のシビアな目線を語る。
「もう練習は終わりだろう…という雰囲気のなかでも、(不十分な動きがあれば)ピッと笛を吹いて『だめ』と」
ゆったりなテンポで連携を確認するトレーニングで、攻撃陣形に少しでもゆがみがあれば指摘される。
おかげで6月6日に宮崎合宿が始まって以来、約1か月半で細部へのこだわりが「身につきました」。特に接点でのサポートは、随分、素早くできるようになったと自覚する。
身長183センチ、体重115キロで26歳の右PR。ワールドカップ経験者の辞退が相次ぎ若手中心のスコッドにあって、このシリーズではここまでの4戦で3試合に出てきた(非テストマッチ含む)。
ヘッドコーチであるジョーンズからの言葉を胸に、日々のトレーニングに励む。
「スクラムとフィジカルの部分は評価していただいています。次(のフォーカスポイント)は、ボールを持っていない時の動き。これはずっと自分の課題にしていたんですけど、エディーさんにもめちゃくちゃ言われました!仕事をした後に真っすぐに起きて、次の仕事を…。次のレベルに行こうと思います」
5キャップ目を得たのは7月13日。宮城・ユアテックスタジアム仙台でのジョージア代表戦で75分間プレーした。
23-25と惜敗した。感じたのは、チームの歯車として動くことの重要性だ。
序盤、ランナーとして防御を破りながら、直後に作ったラックで相手のジャッカルを食らうシーンがあった。振り返る。
「その場で寝てしまえばいいのに、変に『がめって』しまって、孤立して(味方のサポートと距離ができて)…という場面がありました。個人より、チームを優先するのがインターナショナルレベルです。もっとチームにフィットしないと。『自分がよければいい』をしてしまうと、それがインターナショナルレベルではより(ネガティブに)際立ってしまう」
最前列で組んだスクラムでは好感触を得たが、東欧の猛者のパワーに驚きもした。
「ジョージアは、こっちがヒット(最初の衝突)で勝った後、下がって、姿勢を整えて、また押し返してくる。前半にそれがあって、最初はびっくりしちゃって…。するとハーフタイムにオーウェン(・フランクス アシスタントコーチ)が『ヒットした後も足を止めるな』と。スクラムって基本、身体が『カチっと決まった』ら押されないんですよ。でも今回は初めて、『カチっと決まった』後に押されました」
九州学生リーグ戦1部の九州共立大では無名の存在も、合同テスト参加を経てNTTコミュニケーションズシャイニングアークス(現所属先の浦安D-Rocksの前身)入りした苦労人。目下、未知との遭遇を楽しむ。
「自分の中で大きな経験。めちゃくちゃ楽しかったです。ただ、勝ち以外は自分たちのプラスにならない。次はマストウィン。絶対に勝ちたいです」
7月21日、北海道・札幌ドームでのイタリア代表戦でもスターターを担う。