日本代表 2024.07.05

「しんどい時に、ひとことふたこと助けられる存在でいたい」。立川理道、代表復帰を語る。

[ 森本優子 ]
「しんどい時に、ひとことふたこと助けられる存在でいたい」。立川理道、代表復帰を語る。
試合前日会見に臨んだ立川(右)と三浦。豊富な経験を生かしチームを正しい方向へ導くことが期待される



 7月6日、マオリ・オールブラックス(MAB)との第2戦を翌日に控えた豊田スタジアムで、JAPAN XVのPR三浦昌悟とSO/CTB立川理道が会見をおこなった。

“ハル”が若きチームに、新たな息吹を注入する。合宿への招集が発表されたのは、MABとの第1戦を終えてからだが、当初からエディー・ジョーンズHCの構想には入っていたようだ。

「打診というか、“もしかしたら呼ぶかもしれないので準備してください”という話はシーズンが終わった直後にあった。ケガもあったので、菅平には行けなかったのですが、その中でもしっかり身体を動かして、いつ呼ばれてもいいように準備はしていました」

 実際に宮崎でチームと合流し、最初は年齢差に戸惑ったと本人は言う。矢崎由高との年齢差は15歳だ。

「僕も正直、(年齢が)離れすぎて孤立するかなと。知らない選手が大半だったので。その中でこの1週間で馴染めたきっかけは、若い選手が積極的に会話に入ってきてくれたから。それで馴染めた。いまの選手は意識高い」

 スタート時からベテランがいれば、その経験値でチームが作られる。若いメンバーで基盤を作り上げてからの招集も、指揮官の頭にあったのではないか。

「いま齋藤(直人)、原田(衛)、若いリーダーたちがすごく頑張ってる。その中で自分の役割、求められてるものはある。しんどい時にひとこと、ふたこと助けられる存在ではいたい」

 たびたびチャンスを作りながら、仕留めきれずに終わった第1戦の修正も着々と進められている。

「マオリも明日は2戦目、どういうことしてくるかは話し合ってる。向こうは超速ラグビーをさせないプレーをしてくる。そこに対して、やられるのではなく、やりたいラグビーを全うすることで勝利が見えてくる。明日の試合、さらに成長したJAPAN XVを見せられる自信を持って臨みたい」

 立川はリザーブとして名を連ねる。10番、12番どちらの起用もありそうだが、「どういう状況で出るか分からないが、両方で準備している」。

 スクラムに成果が見られた第1戦だが、モールは押しきれず課題として残った。2戦続けて先発する三浦昌悟はモールの今週の修正点を「細かいスキル、日本として低さで勝つ。意識レベルを上げて、“絶対にトライを取って返る“というマインドを持ってやってる」と語る。
 立川も「(モールが)押し切れなかったらどうするかも、今週は固めている」。

チームの勢いを止めないこと、停滞している状況を打開すること。それがベテランに求められる価値だ。

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