国内 2024.01.06

埼玉ワイルドナイツが22点差から逆転勝ち 熱闘のトヨタヴェルブリッツは惜敗

[ 編集部 ]
埼玉ワイルドナイツが22点差から逆転勝ち 熱闘のトヨタヴェルブリッツは惜敗
ヴェルブリッツにプレッシャーをかけるワイルドナイツ(撮影:桜井ひとし)


 リーグワンの王座奪還を目指して首位を走る埼玉パナソニックワイルドナイツは、2024年最初の試合となった1月6日のトヨタヴェルブリッツ戦で、前半相手に4トライを奪われるなど苦しい展開となったが、22点差をひっくり返し、43-27で逆転勝ちした。
 埼玉ワイルドナイツはこれで4連勝。トヨタヴェルブリッツは2勝2敗となった。

 埼玉・熊谷ラグビー場に1万4544人の観客が入ったこの試合。前半はトヨタヴェルブリッツに勢いがあった。
 開始から3分、トヨタヴェルブリッツは強いランナーがタテを突いたあと、テンポよくボールを回してWTBヴィリアメ・ツイドラキが左外を抜け、タックルを外して先制トライを決めた。
 13分のラインアウト・モールからのアタックはオフサイドの反則があったためノートライとなったが、15分にもニュージーランド代表SOボーデン・バレットの「50:22キック」で敵陣22メートルライン内に入ると、ラインアウトを起点に攻め込み、CTBシオサイア・フィフィタが蹴ってインゴールに転がったボールをツイドラキが押さえ、リードを広げた。

 その後、埼玉ワイルドナイツがWTB長田智希のトライで5点を奪い返したが、トヨタヴェルブリッツはSOバレットがペナルティゴール(PG)で加点。28分には日本代表主将でもあるヴェルブリッツNO8姫野和樹らがディフェンスで相手にプレッシャーをかけ、こぼれ球をHO彦坂圭克が確保してターンオーバーとなると、ボールキャリーで前進した南アフリカ代表のFLピーターステフ・デュトイをバレットがサポートしてすばやくつなぎ、日本代表のフィフィタ、WTB高橋汰地と連続でゲインして、パスをもらったニュージーランド代表SHのアーロン・スミスがフィニッシャーとなった。

 粘り強いディフェンスでもムードをよくしたトヨタヴェルブリッツは、38分にはハイボールをキャッチしたバレットからすぐにパスをもらったツイドラキが左外を駆け上がり、ハットトリックを達成。バレットのコンバージョンも決まり、22点差がついた。

 しかし、埼玉ワイルドナイツは前半最後に日本代表の司令塔でもある松田力也のPGで得点し、8-27で折り返すと、47分(後半7分)に敵陣深くでの連続攻撃からNO8ジャック・コーネルセンが右外を抜けてインゴールに持ち込み、反撃ムードを高めた。さらに、52分には攻めていたトヨタヴェルブリッツのパスが乱れ、WTB長田が足にかけてドリブルし、ボールを手にしてトライを決めた。コンバージョン連続成功で5点差となった。

 追い上げる埼玉ワイルドナイツは59分にもゴールに迫った。FL大西樹のブレイクからチャンスを広げ、最後はHO堀江翔太が突っ込んでゴールラインを割った。が、トヨタヴェルブリッツはSOバレットとWTBツイドラキが懸命のディフェンスでグラウンディングを許さなかった。トヨタヴェルブリッツは61分にも粘り強い守りでピンチを脱出すると、63分にはモールディフェンスで踏ん張り、吠えた。

 しかし、埼玉ワイルドナイツは65分、敵陣10メートルライン付近のブレイクダウンからボールを持ち出したLOリアム・ミッチェルが前に空いたスペースを抜け、サポートしたSH小山大輝がゴールへ走りきり、コンバージョン成功でついに逆転した。

 そして71分、トヨタヴェルブリッツのSHアーロン・スミスが自陣10メートルライン付近でアタックをコントロールしていたのに対し、埼玉ワイルドナイツのCTBディラン・ライリーがインターセプトに成功して独走、大きな追加点となった。

 勢いに乗った埼玉ワイルドナイツは75分にも攻め込むと、SO松田のクロスキックでバウンドボールを確保したFL大西がトライを挙げ、点差を拡大。

 埼玉ワイルドナイツは後半、トヨタヴェルブリッツに得点を許さず、逆転勝ちとなった。

PICK UP