元野武士のジョージ・クルーズ、日本戦を前にイングランド代表に助言。堀江は警戒。
埼玉パナソニックワイルドナイツに2季在籍し、2022年のリーグワンとバーバリアンズでのプレーを最後に引退した元イングランド代表ロックのジョージ・クルーズが、ラグビーワールドカップ2023の初戦を終えたイングランド代表を訪問し、今週末の日本代表戦を前にスポットコーチ的にラインアウトの準備を手伝っていることが明らかになった。
クルーズは選手時代、ワールドカップ2大会出場を含めイングランド代表として45キャップを獲得し、4年に一度結成されるブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズでもプレーしたことがある世界的ロック。ワイルドナイツに加入してからはトップリーグ2021とリーグワン2022の連覇に貢献し、ベストフィフティーンにも選出された。
ワイルドナイツでクルーズと一緒にプレーし、現在は日本代表フッカーとして自身4度目のワールドカップに参戦中の堀江翔太は9月13日、イングランド戦を前にしての会見でクルーズの動きを知り、少し驚いた様子だったが、ラインアウトコールなどを変えたほうがいいのではないかという外国人記者からの問いに対して、「ジョージは日本語をわかってなかったんで、大丈夫と思います」と答え笑わせた。それでも、「彼はスクラム、ラインアウト・モールといったセットピースにかけての気持ちの入れようはすごい。なので警戒しないといけないと思います」と真剣な表情で語った。
イングランド代表のアシスタントコーチであるリチャード・ウィグルズワースによると、クルーズは今週火曜日にイングランド代表のトレーニングセッションに姿を現し、ラインアウトのアドバイスを送っていたという。「ジョージはまさにラインアウトの名手だ。彼とスティーブ(ボーズウィック ヘッドコーチ)は何時間も話し込んでいた。彼はラインアウトのメニューでコーラーを手伝ってくれる。多くの選手たちととても親近感があるから来てくれて本当に良かった。とても貴重な存在だと確信している」
20年ぶりのワールドカップ優勝を目指すイングランド代表は、2023年大会初戦で1人欠きながらも(FLトム・カリーが危険なプレーで序盤にレッドカード)プールDのライバルであるアルゼンチン代表に27-10で快勝。ラインアウトの成功率は100%で、アルゼンチンに何度もプレッシャーをかけていた。スクラムも強く安定しており、セットピースは次に対戦する日本代表にとっても重要なポイントとなる。