報徳と茗溪はドロー。抽選で報徳が次戦へ。久我山も春日丘との接戦を制し、準々決勝進出【全国高校選抜大会2回戦】
3月26日、第24回全国高校選抜大会の2回戦と敗者戦、計16試合がおこなわれた。 昨日の1回戦に続き雨中での戦いとなった。特にBグラウンドやCグラウンドの芝は荒れ、キックオフが飛ばなかったり、選手たちは泥だらけになったりと、各チーム難しい試合運びを強いられた。
◆準々決勝(3月28日)の組み合わせはこちら。
新人戦で関東、近畿、九州を制したチームは順当に準々決勝進出。関東1位の桐蔭学園は大分東明を27-0、近畿1位の大阪桐蔭は松山聖陵を79-0、九州1位の東福岡は高川学園を50-0、同1位の佐賀工は東海大相模を39-0で破り、いずれも完封勝ちで8強入りを決めた。
近畿2位の常翔学園も、36-0で長崎南山を下した。
2回戦で接戦となったのはBグラウンドの第4試合。報徳学園と茗溪学園は10-10と引き分けに終わり、報徳が抽選で次戦への出場権を手にした。
試合の多くの時間を支配していたのは茗溪だった。SO岡本泰一の好リードとスクラムを制圧したことで、敵陣でプレーを続ける。先制PGこそ許したものの、後半18分のトライ&Gで10-3とリードを広げた。
しかしゴール前で粘り強いディフェンスを見せた報徳は追加点を許さず、試合終了間際にゴール前に迫る。ピック&ゴーで同点に追いつき、ノーサイドの笛が鳴った。
Cグラウンド第5試合の國學院久我山×中部大春日丘も激しい肉弾戦の末、僅差の試合となった。
序盤は一進一退の攻防が続いたが、21分、春日丘がタッチに蹴り出せなかったボールを久我山がつなぎ、最後はWTB中野竜之介が右隅に飛び込み5点を先制。そのまま前半を折り返した。
後半も先に得点したのは久我山だった。ラインアウトからBKがタテを突いてポイントを作り、そこから右に展開。CTB齋藤航-FL山﨑周平-WTB中野とつないでトライ、10-0とした。春日丘の反撃はその3分後。FL福田大和のキックチャージからゴール前に迫ると、福田がサイドを突いてゴールポスト下にトライ、7点を返す。
なおも春日丘が攻撃の主導権を握り敵陣で試合を進めたが、久我山の粘り強いディフェンスにゴールラインを割ることができなかった。
敗者戦でも好勝負は続き、開催県枠で出場の川越東にとっては古豪・秋田工を12-10で破る歴史的な1日となった。
また、日本航空石川が長崎北陽台を10-7で撃破。昨季花園のリベンジを果たした。
尾道と関西学院は両者ともに得点を挙げられず、スコアレスドローに終わった。
川越東と秋田工の試合は、前半10分に1年生FBの南雲優佑のトライ(G成功)で川越東が先制するも、15分には秋田工の1年生NO8三浦颯太が右隅にトライを返して7-5と点差を縮めた。しかし26分にWTB柴田薫が左サイドを走り切って川越東が追加点を挙げ、12-5で前半を折り返した。
後半は、徹底した秋田工のハイパント攻撃に対して、川越東が粘り強いディフェンスを見せる。23分にはゴール前ラインアウトモールから秋田工HO鈴木楓人にトライを許すも、同点を狙ったコンバージョンキックが外れ、2点差を守り切った。
航空石川と北陽台の一戦は、開始早々にゲームが動いた。2分、北陽台のHO齊藤剛希主将がジャッカルを決めて、敵陣深くに侵入。十八番のモールを押し切り、キャプテンがインゴールで抑えた(7-0)。悪天候でも自陣から積極的にボールを動かした石川は、何度も北陽台の堅守に阻まれたが、22分に点差を縮める。FB中山二千翔(にちか)主将がカウンターアタックで自陣から華麗に抜き去り、5-7で前半を終えた。
後半はスクラムで優位に立った石川が長い時間、敵陣で戦うもなかなかスコアできず。それでも果敢に攻め続けた試合終了間際に、北陽台がたまらず反則を重ねる。最後はゴール前のラインアウトモールからトライを奪い、逆転勝利を飾った。
試合結果は以下の通り。
●2回戦 結果
報徳学園 ⑩-10 茗渓学園
桐蔭学園 27-0 大分東明
佐賀工 39-0 東海大相模
國學院久我山 10-7 中部大春日丘
常翔学園 36-0 長崎南山
大阪桐蔭 79-0 松山聖稜
東福岡 50-0 高川学園
國學院栃木 39-5 札幌山の手
●1回戦敗者戦 結果
名古屋 24-5 黒沢尻工
関大北陽 22-7 東海大福岡
函館ラ・サール 20-10 東京
流経大柏 38-5 秋田中央
川越東 12-10 秋田工
尾道 0-0 関西学院
日本航空石川 10-7 長崎北陽台
京都成章 35-14 開志国際