ダイナボアーズが昇格組同士の対決制し連敗脱出。ライナーズは奮闘するも惜敗、初勝利ならず。
ラグビーのリーグワンで今季ディビジョン1に昇格した花園近鉄ライナーズと三菱重工相模原ダイナボアーズが3月5日、東大阪市花園ラグビー場で激突し、ダイナボアーズが38-29で接戦を制した。第4節を最後に勝利から遠ざかっていたダイナボアーズだが、連敗を「4」で止め、これで4勝1分5敗となった。一方、ライナーズは今季初勝利を目指して奮闘したが、10連敗となった。
ダイナボアーズは敵地で先にリードを奪った。
前半14分、モールから持ち出したPR蜂谷元紹のトライで先制すると、23分にはSOジェームス・シルコックがディフェンダーを引きつけて空いたスペースをCTBヘンリー ブラッキンが抜け、タックルを2つかわしてゴールに持ち込み追加点となった。
14点ビハインドとなったライナーズは26分、フェイズを重ねて相手の堅守を少しずつ崩し、オーストラリア代表110キャップのSHウィル・ゲニアがブレイクしてNO8ワイマナ・カパにつなぎ、5点を奪い返した。
ライナーズはその後、キャプテンのFL野中翔平がブレイクダウンで奮闘してピンチを脱出するなど、チームは活気づく。
すると34分、敵陣深くに入り、モールが崩れると展開してCTBステイリン パトリックがクロスキックを放ち、捕球した左WTBのシオサイア・フィフィタがパワーだけでなく回転も使ってタックラーをふりきり、トライを決めた。
しかし、2点差に詰められたダイナボアーズはハーフタイム前、スクラムからの複層的なムーブでWTBタウモハパイ ホネティが抜け、40メートル以上走りきって追加点を獲得。21-12で折り返した。
後半最初に得点したのはライナーズで、47分(後半7分)、WTBジョシュア・ノーラが敵陣10メートルライン手前からキックダミーと軽快なフットワークで次々とディフェンダーをかわし、そのままゴールへ走りきりトライを挙げた。コンバージョンも成功で2点差。
そして57分、スクラムでダイナボアーズに反則があり、ライナーズはSOジャクソン・ガーデンバショップがペナルティゴール(PG)を決め、逆転した。
しかし、ダイナボアーズは62分、CTBヘンリーが自陣10メートルライン手前から中央を抜け、サポート選手がつなぎ、CTBカーティス・ロナがゴールに持ち込み再逆転に成功した。さらに、66分にはオーストラリア代表59キャップのSOマット・トゥームアがディフェンスを破り、大きなトライを獲得。
粘るライナーズは72分、グラウンド中央のスクラムから展開してWTBフィフィタが左外を大きくゲインし、ゴール目前で止められたがサポートしたゲニアにつなぎ、トライ。コンバージョン成功で6点差に詰めた。
だが、追撃はそこまで。
ダイナボアーズも最後まで果敢に攻め続け、78分にPGでセーフティリードとし、接戦を制した。