国内 2022.12.28
加治木工が44年ぶりの花園で若狭東との激闘制す。東海大静岡翔洋も劇的勝利、目黒学院は大勝

加治木工が44年ぶりの花園で若狭東との激闘制す。東海大静岡翔洋も劇的勝利、目黒学院は大勝

[ 編集部 ]
試合終了間際、懸命に守る仙台育英に対し、モールで押し込む東海大静岡翔洋(撮影:松本かおり)

 2年ぶり12回目の出場となった東海大学付属静岡翔洋高校と、27年連続29回目の出場となった仙台育英学園高校(宮城)の対決も接戦となった。ファイナルスコアは24-17。東海大静岡翔洋が試合終了間際のトライで競り勝った。

 東海大静岡翔洋は序盤にFB山口航太朗のペナルティゴールで先制すると、前半16分には敵陣深くに入り、モールから持ち出したFL田村仁がトライゲッターとなった。コンバージョンも決まって10-0で折り返した。

 一方、相手の堅守で前半は無得点に終わった仙台育英だが、後半早々、敵陣22メートルライン付近に迫ると、SH今聡のディフェンス裏へのキックにCTBカプセン・テイオが反応し、ボール確保でゴールに持ち込み流れを変えた。10分には、俊敏なFB坂本琥珀が鋭いステップで次々とディフェンダーをかわしてゴールに迫り、リサイクル後、SO永川大雅がインゴールに突っ込んで同点に追いついた。そして、21分には相手のキックパスを捕球したWTB川村健介がカウンターで疾走し、勝ち越しに成功する。

 しかし、7点ビハインドとなった東海大静岡翔洋は終盤の26分に攻め込み、ゴール前中央でアドバンテージをもらって左サイドへ大きく振り、LO藤井斗真のトライにつながった。FB山口が厳しい角度からのコンバージョンを決め、17-17の同点となった。

 そして、試合終了間際、相手にペナルティがあってSO鈴木秀典のナイスタッチキックで敵陣深くに入った東海大静岡翔洋は、ラインアウトからモールで押し込んでトライが認められ、歓喜となった。

勿来工業との1回戦で、NO8中村つぐ希のラインアウトキャッチから攻める目黒学院(撮影:松本かおり)

 25年ぶり6回目の出場となった福島県立勿来工業高校は、全国制覇5回の歴史を持つ伝統校の目黒学院高校(東京第2)に挑んだが、0-83で敗れた。

 勿来工業は開始早々、PR平林彩翔が好タックルを連発してチームを盛り上げた。
 しかし、目黒学院は前半8分、CTB中村福己がインターセプトからゴールに持ち込み先制。14分にはPKを得ると、NO8中村つぐ希がクイックタップから仕掛けて力走でゲインし、最後はSH門上龍慈がタックラーをかわしてトライを挙げた。18分にはテンポの速い連続攻撃をLOサーフ イライシアがフィニッシュ。サーフはその8分後には力強い走りで連続トライゲッターとなった。しつこくディフェンスする勿来工業に対し、目黒学院はそれを上回る展開で30分にはWTB古田竜也が走り抜け、33-0で折り返した。

 速いテンポのアタックと強靭なフィジカリティを武器とし、個人技もある目黒学院は後半に8トライを追加。

 一方、勿来工業は何度もタックルを繰り返し、引きずられても食らいついた。ボールを手にした機会では、ラインアウトからのサインプレーを試みたり、FL鐵友慎の力強いキャリーやLO松田海砂輝の献身的なサポートもあり、試合終了間際にはCTB松田和真のブレイクスルーや主将SO鈴木悠斗の勇敢な走りなどでゴールを目指したが、目黒学院の壁は厚く、無得点に終わった。

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