各国代表 2022.06.12

制限する海外からの招集枠は日本拠点の3人に。クーパー、コロインベテ、ケレビが豪代表入り

[ 編集部 ]
制限する海外からの招集枠は日本拠点の3人に。クーパー、コロインベテ、ケレビが豪代表入り
昨年の南半球4か国対抗戦で大活躍だったクウェイド・クーパー。10番の有力候補(Photo: Getty Images)


 オーストラリアラグビー協会は6月12日、7月のテストシリーズに臨む同国代表“ワラビーズ”のスコッド35人を発表した。現在世界ランキング6位のワラビーズは地元に同5位のイングランド代表を迎え、3試合を戦う。
 ワラビーズは、元指揮官であるオーストラリア出身の名将エディー・ジョーンズが率いるイングランド代表相手に8連敗中で、2015年以来の勝利を目指す。
 イングランド代表は来年のワールドカップで日本代表と同組に入ることが決まっており、日本のファンにとっても注目のテストマッチとなりそうだ。

 オーストラリアラグビー協会は今年2月に更新したセレクションポリシーで、海外を拠点とする選手を1大会で呼べるのは3人までと制限しており、デイヴ・レニー ヘッドコーチは、日本のクラブチームに所属し今年のリーグワンでも活躍したWTBマリカ・コロインベテ(埼玉パナソニックワイルドナイツ)、CTBサム・ケレビ(東京サントリーサンゴリアス)、SOクウェイド・クーパー(花園近鉄ライナーズ)を招集した。
 その一方で、リーグワン中に負傷したNO8/FLショーン・マクマーン(東京サントリーサンゴリアス)や、ヨーロッパを拠点とするHOトル・ラトゥ(スタッド・フランセ)、LOロリー・アーノルド(トゥールーズ)、LOウィル・スケルトン(ラ・ロシェル)、ユーティリティBKカートリー・ビール(ラシン92)などは入らなかった。

埼玉ワイルドナイツのリーグワン優勝に大きく貢献したマリカ・コロインベテ(Photo: Getty Images)
コロインベテとともにリーグワンのベストフィフティーンに選ばれたサム・ケレビ(Photo: Getty Images)

 国内組は、スーパーラグビー・パシフィックで4強入りしたブランビーズから最多の15人が選出され、レッズ7人、ワラターズ6人、レベルズ4人(フォース0)となっている。

 ノンキャップは6人で、かつてトヨタヴェルブリッツに在籍した29歳のLOジェド・ホロウェイや、豊田自動織機シャトルズでプレーした経験がある33歳のLOケイデン・ネヴィル、そして、元ラグビーリーグ(13人制)のスターであるWTBスリアシ・ヴニヴァルらが選出された。
 ヴニヴァルは競技転向して間もなかった2020年11月からワラビーズのトレーニングキャンプに何度か参加しているが、同代表で試合に出たことはない。高校以来となる15人制挑戦で1年目は爆発的な活躍ができず、13人制に戻るのではないかと噂されたこともあったが、今年はハムストリングの負傷から復活したあと、スーパーラグビー・パシフィックで力強いパフォーマンスを見せ、ワラビーズ入りとなった。

 一方、ワールドカップ出場を含め50キャップ以上を持つユーティリティBKのリース・ホッジやCTB/SOマット・トムーア、急成長中の若手有望株である23歳のFLフレイザー・マクライトなどは選ばれておらず、パシフィック・ネーションズカップでフィジー、サモア、トンガの各国代表と戦うオーストラリアAチームに入る可能性がある。
 ワラビーズのレギュラーLOであるアイザック・ロッダは負傷を考慮して招集を見送られた。

 ワラビーズ対イングランド代表のテストマッチは、第1戦は7月2日にパースでおこなわれ、第2戦は9日にブリスベンで、第3戦は16日にシドニーで開催される。

“フィジアン・フライヤー”と呼ばれるスピードスターのスリアシ・ヴニヴァル(Photo: Getty Images)

<2022年7月テストシリーズ・オーストラリア代表メンバー>

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ジェームズ・スリッパー(ブランビーズ/114 caps)
スコット・シオ(ブランビーズ/69 caps)
アラン・アラアラトア(ブランビーズ/53 caps)
タニエラ・トゥポウ(レッズ/38 caps)
アンガス・ベル(ワラターズ/16 caps)
ポネ・ファアマウシリ(レベルズ/―)

【HO】
フォラウ・ファインガア(ブランビーズ/25 caps)
ラクラン・ロナーガン(ブランビーズ/4 caps)
デイヴィッド・ポレッキー(ワラターズ/―)

【LO】
マット・フィリップ(レベルズ/20 caps)
ダーシー・スワイン(ブランビーズ/10 caps)
ケイデン・ネヴィル(ブランビーズ/―)
ジェド・ホロウェイ(ワラターズ/―)
ニック・フロスト(ブランビーズ/―)

【FL/NO8】
マイケル・フーパー(主将/ワラターズ/118 caps)
ピート・サム(ブランビーズ/19 caps)
ロブ・ヴァレティニ(ブランビーズ/18 caps)
ハリー・ウィルソン(レッズ/10 caps)
ロブ・レオタ(レベルズ/6 caps)

【SH】
ニック・ホワイト(ブランビーズ/47 caps)
テイト・マクダーモット(レッズ/15 caps)
ジェイク・ゴードン(ワラターズ/10 caps)

【SO】
クウェイド・クーパー(花園近鉄ライナーズ/75 caps)
ジェームズ・オコナー(レッズ/61 caps)
ノア・ロレシオ(ブランビーズ/9 caps)

【CTB】
サム・ケレビ(東京サントリーサンゴリアス/38 caps)
ハンター・パイサミ(レッズ/15 caps)
レン・イキタウ(ブランビーズ/13 caps)
アイザイア・ペレセ(ワラターズ/2 caps)

【WTB/FB】
マリカ・コロインベテ(埼玉パナソニックワイルドナイツ/42 caps)
トム・バンクス(ブランビーズ/19 caps)
アンドリュー・ケラウェイ(レベルズ/13 caps)
トム・ライト(ブランビーズ/10 caps)
スリアシ・ヴニヴァル(レッズ/―)

【Utility BK】
ジョーダン・ペタイア(レッズ/16 caps)

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