各国代表 2022.02.25

CTBにダンティー復帰。フランス、スコットランド戦メンバーを発表

[ 福本美由紀 ]
CTBにダンティー復帰。フランス、スコットランド戦メンバーを発表
足首の負傷から復帰のCTBジョナタン・ダンティー(Getty Images)



 シックスネーションズ第3ラウンド、スコットランド戦のフランス代表メンバーが発表された。

 イタリア戦、アイルランド戦と獅子奮迅の活躍だった赤いヘッドキャップのヴィリエールが顔面骨折のため欠場となり、誰がその穴を埋めるのかというのが今週の話題だった。
ヴァカタワを復帰させてフィクーをWTBにするのか、もしくはルベルかなど予想されたが、イタリア戦で足首を痛めたダンティーがCTBに復帰、アイルランド戦でダンティーに代わって初先発したモエファナが11のジャージーを着ることになった。モエファナはボルドーでは今季開幕戦でのみWTBで出場している。

「モエファナはアイルランド戦、イタリア戦でいい試合をした。またボルドーでのパフォーマンスも良い。一方、フィクーとダンティーのCTBコンビは代表で組む前からスタッド・フランセで一緒にプレーしていて互いをよく知っている。本職がWTBのルベルを選ぶことも考えたが、スコットランドのBKはフィジカルが強くタフ。特に両WTB(グラハム、ファンデルメルヴァ)はスピードもありとても好調だ。それに応戦するため、パワーのあるモエファナを選んだ」とファビアン・ガルティエHCは理由を説明する。

 その他は前回、もしくは秋のNZ戦からも負傷者を除けば変わらない。
 ウォキはすっかりLOに定着してメディアも取り上げなくなった。メンバーが固まってきた。

 また、アイルランド戦で苦戦したハイボール処理を指摘され、「第1ラウンドではアイルランドはディシプリンが高く、フランスは低いと言われたが、第2ラウンドでそれをひっくり返した。試合はちょっとしたことで変わってくる。今週フランスが空中戦の王になることもあり得るし、それが我々の目標だ。空中戦はまず地上で勝ち、次に空中で競り勝ち、最後に再び地上で決着をつける。集団での仕事の連続だ。大切なプレーだから準備はしている」とガルティエHCは応じた。

 実はフランスはスコットランドが苦手である。
 2年前のエディンバラでは、7分でンタマックが脳震盪、その後イエローカード、レッドカードと続き、このチームになって最も点差をつけられての敗戦となった(28-17)。ホテルからスタジアムにバスで向かう途中、多くのフランス人サポーターから声援を送られたが、「スタジアムに近づくにつれてだんだん自分達がそれまでの挑戦者の立場から挑戦を受ける立場になってしまい、若いチームにはその準備ができていなかった」と試合後がルティエHCは述べていた。

 唯一パリで敗れたのもスコットランドだ。
「マレーフィールドには壮大な雰囲気がある。スコットランドの歴史、人々のラグビーチームへの愛があり、6ネーションズはまた格別だ。またフランスから2万人のサポーターが来てくれると聞いている。我々は2年前の経験から学び、成長した」

 一方、スコットランドはPRサザーランド、LOジョニー・グレイ、NO.8ファーガソンの主力の3人を負傷で欠く。
 紙の上ではフランスが優勢と言われているが、「スポーツではあらゆることが起こり得る。予期せぬことにも対応できるようにあらゆるシナリオを想定してはいるが、それでも何が起こるのかはわからない。
 しかし身体的、戦術的、心理的に準備はできている。答えは土曜日グラウンドで出す」と記者会見を締め括った。

◆フランスvsスコットランド
2月26日(土)
15時15分キックオフ(日本時間2月26日23時15分キックオフ)

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