日本代表 2021.11.17

欧州遠征最終戦は因縁のスコットランドと激突!SOラッセルとFBホッグのマネジメントの前に、日本のバックスリーは速さを生かせるか。

[ 竹鼻智 ]
欧州遠征最終戦は因縁のスコットランドと激突!SOラッセルとFBホッグのマネジメントの前に、日本のバックスリーは速さを生かせるか。
オータムネーションズシリーズ最終戦。スコットランド相手にジャパンは躍動できるか(Photo/Getty Images)

 日本代表欧州遠征の次の相手は、2019年ワールドカップでの因縁もある、スコットランド代表。オータムネーションズシリーズでは、10月30日にトンガを60−14、11月7日にはオーストラリアを15−13で下し、11月13日に南アフリカに15−30で敗れた後での日本との対戦となる。

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 最も注目される選手は、キャプテンを務めるFBスチュアート・ホッグとSOフィン・ラッセル。現在29歳の二人はU20からともに戦ってきた盟友であり、この世代の代表チームの中核としてチームを引っ張る。

「敵将」はFBスチュアート・ホッグ。2019対戦以来、日本代表へのリスペクトを隠さない(Photos/Getty Images)
変幻自在の司令塔、SOフィン・ラッセル(Photos/Getty Images)

 オーソドックスな形にこだわらず、自陣からでも大胆なロングパスを放ったかと思えば、相手の虚を突く有効なキックなど、グランドを大きく使ったゲームコントロールが特徴のSOラッセル。

 さまざまな種類を織り交ぜて放たれるSOラッセルのキックに対応するのは、FB松島幸太郎をはじめとした、バックスリーの大きな仕事。だが、スペースのある場面で松島にボールを持たせることがいかに危険であるかは、スコットランド側も十分に分かっている。縦にも横にも大きくボールを動かすラッセルのゲームコントロールと、鋭い走りでディフェンスラインを切り裂く松島のカウンターアタックがどのような対決となるか。この試合の行方を握る重要な対決の一つだ。

 対するSO田村優の戦術的キックの精度も、日本の大きな武器の一つ。ピンポイントの正確性で長短織り交ぜて放たれる田村のキックを、FBホッグがいかにさばき、そしてカウンターアタックをしかけていくか。この二人のマッチアップも、注目ポイントの一つだ。

 FW戦に目を向けると、ボール支配率の鍵を握る第三列のブレークダウンでの戦いがみどころ。5−60という大敗に終わり、ボール支配率も37%と苦戦を強いられたアイルランド戦のなか、FLベン・ガンター、FLピーター・ラブスカフニ、NO8姫野和樹はあわせて4つのターンオーバーを成功させた。アイルランドの強力FWからもボールを奪い取る局面をこれだけ作り出した日本の第三列。先発が予想されるFLジェイミー・リッチー、FLヘイミッシュ・ワトソン、NO8マット・ファーガソンを相手に繰り広げられるボール争奪戦は、見逃せない。

オーストラリア育ち。トップ選手としては日本で見出されたベン・ガンター(Photos/Getty Images)
オーストラリア戦のFLヘイミッシュ・ワトソン(Photos/Getty Images)
常に年代別代表に選ばれてきたNO8マット・ファーガソン(右)(Photos/Getty Images)

 コロナ禍によるシーズン中断などの事情もあり、この秋は思うような結果が残せていない日本。初戦のオーストラリア戦こそ23−32と比較的健闘を見せたが、アイルランド戦の大敗と、格下であるポルトガルを相手にした辛勝には、悔しい思いの方が強いだろう。

 対するスコットランドは初戦でトンガを順当に下し、オーストラリアを破る金星を挙げ、敗れこそはしたが南アフリカを相手にトライ数では2対2で並ぶ健闘を見せている。比較的波に乗った、いい状態でオータムネーションズシリーズの最終戦を迎えることになる。

 ホーム、アウェーともに毎週連戦になるオータムネーションズシリーズ。欧州遠征最後の週末に、我らがブレイブ・ブロッサムズはどのような戦いを見せてくれるか、注目だ。


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