192センチの大型BK。法政二のルーキー、平野仁はまだまだ伸び盛り。
幼なじみに誘われて、小学2年から田園ラグビースクールで楕円球を追った。小6で身長は172センチまで伸びる。学校では一番だったが、FWをやらされることはなかった。
「その頃からBKにはこだわりを持っています」
赴任して6年目になる紀伊部長の指導観も見える。
「身長や体重は一生の長所になるとは限りません。(平野も)身長にはとらわれず、スキルの習得を大事にしてきました」
平野は今秋に行なわれたTIDユースキャンプ(Bigman & Fastman Camp)に参加した。昨年から同キャンプの存在に気づき、狙っていた。田園RSで同級生だった、早大学院の田能開成(PR/186㌢119㌔)と自薦で応募。ともに受かった。
事前で応募する動画には、主に強みであるサイズを活かした突破力とオフロードパスでアピール。セッションでも伊達圭太BKコーチ(城東監督)にオフロードのコツや意識していることなどを積極的に質問した。
憧れの選手にもソニービル・ウィリアムズや中野将伍ら、オフロードを得意とするプレーヤーの名を挙げる。
「(2人の)オフロードやそこにいたるまでのポジショニングを映像で見てます」
最近はFBをやることも多くなったから、サイズが重なる、イズラエル・フォラウのプレーもよく見るようになった。
同キャンプでは、花園出場経験のある先輩たちからも意見を聞くことができた。「自分が考えていることは間違ってないし、自信が持てました」と話す。花園予選に3年生たちと試合には出られたけど、そこがゴールではない。もっと強くなりたい、もっとうまくなりたいと、常に高い場所に意識はある。
「慶應戦を終えてフィジカルはまだまだだと思ったので、一回LOも試してみたいです。当たり方、体の使い方を学べると思うので。チャレンジできる機会は今だけですから」
その飽くなき向上心で、さらなる高みを目指す。