国内 2021.06.15
現役引退の五郎丸は、ヤマハが新設するプロクラブの経営サイドへ。「ここでしかできないことがある」

現役引退の五郎丸は、ヤマハが新設するプロクラブの経営サイドへ。「ここでしかできないことがある」

[ 編集部 ]
引退会見前日には母校・佐賀工の激励にエコパへ。恩師である小城博総監督に進路を報告した(撮影:松本かおり)

 ヤマハ発動機株式会社が立ち上げる新会社の記者会見は、6月23日に予定されている。そこでは新チームの名称や2022年1月開幕の新リーグのホストエリアに関する説明がされる。

 登壇者予定者には新会社の社長に就任する山谷拓志 株式会社茨城ロボッツ・スポーツエンターテインメント代表取締役社長(6月30日退任予定)に加え、4月に一般社団法人化した静岡県ラグビー協会の星野明宏代表理事、静岡県の大石哲也スポーツ政策課長、ヤマハの堀川隆延GM兼監督らが名を連ねる。

 五郎丸は引退会見で「2019年のW杯など、県を挙げて全面的に協力していただいた。エコパをラグビーの聖地にしようという動きもあり、熱を持って取り組まれていることが、プロ化に向けた一番のサポートになっている。そういう魅力を出せるのはこの静岡だけ」と話していた。

 ラグビー熱を帯びる静岡では、五郎丸の引退会見前日にも「JUNE PRIDE」と銘打ち、静岡県協会の法人化を記念した招待試合(男女の佐賀工vs静岡県選抜と帝京大vs明大)が行われた。19、20日にはリージョナルウィメンズセブンズ2021関西大会も予定されている(慶大と東海大の招待試合、U19の合宿は中止に)。

 13日に記者会見を開いた星野代表理事は、こうしたイベントを3か月おきに開催する計画があると話した。「9月は(日本がアイルランドを倒した)シズオカ・ショックの日。それを思い出す日にする。12月もクリスマスあたりに何かやりたいなと。3月には(今年すでに開催された新設の女子セブンズ大会)『鈴与・セントパトリックグリーンカップ』を。イベントはただ消化していくのではなく、ストーリーを持ってやっていきたい」。

 12日にはエコパスタジアムで日本代表戦が行われたが、「愛野駅からエコパまでの動線、あの歩道をワクワクさせたい」とアイデアを語る。
「(協会の)理事に(漫画家の)くじらいいく子さんがいるので、あそこをくじらいいく子通りにしたいなとか。まだまだいろんなことができると思う。今は不便だと思われるかもしれないが、そこにストーリーを描きたい。ディズニーランド入ってすぐにメインのアトラクションあったらがっかりしますよね、そういう発想でいきたいなと」
 ラグビー聖地化の象徴として、エコパスタジアムのマネジメントにも本腰を入れていく。

 さらに星野代表理事は静岡県協会がハブ役を担って自治体、ヤマハ発動機、アザレア・スポーツクラブと四位一体でラグビー界の発展に取り組んでいくと語った。
 ヤマハ新設のプロクラブがその動きに拍車をかける。
 そこに五郎丸が加わるならなんとも心強い。

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