コラム
2021.06.03
【コラム】「最高峰」の使命
【キーワード】ジャパンラグビートップリーグ
サンウルブズでスーパーラグビーを戦うことができなくなった今、国内リーグのレベルを高めることは、日本代表の強化に直結する重要事項だ。そこでどれだけ高水準のタイトな戦いを経験できるかが、ジャパンの競技力向上を左右する。発展的解消という形でトップリーグから移行される新リーグの一番の創設目的も、その点にあったはずだ。
リーグの競争力を高めることは、そのまま集客にもつながる。バレットやマイケル・フーパーやブロディ・レタリックや福岡堅樹のような世界的スターを擁する実力チームですら簡単に勝ち負けを予想できない試合を毎節並べられてこそ、新リーグは世間の関心を集めることができる。今シーズンのトップリーグにおけるクボタとNTTドコモへの注目度の高さが、それを如実に証明している。
この6月には新リーグの名称と、最上位のディビジョン1からディビジョン3までの振り分けが発表される予定だ。4月末にトップチャレンジリーグに所属していたコカ・コーラが2021年末で活動を終了し、新リーグへの参入申請を取り下げるという悲しいニュースもあったが、ぜひ「世界最高峰リーグを目指す」という当初の意気込みを実感できる状態で、来年1月の開幕を迎えられることを願う。ディビジョン確定はスタートであって、ゴールではない。これからの6か月でできることは、いくらでもある。