トヨタが死闘を制して準決勝進出! 奮闘のドコモ、逆転負けで初のベスト4入りならず
ジャパンラグビートップリーグ2021のプレーオフトーナメント準々決勝第1試合が5月8日、熊本のえがお健康スタジアムでおこなわれ、トヨタ自動車ヴェルブリッツがNTTドコモレッドハリケーンズとの死闘を33-29で制した。
今シーズン旋風を巻き起こして初のベスト8入りを果たしたドコモは、後半30分までリードしていたが逆転され、快進撃はここで止まった。
前半、先に主導権を握ったのはドコモだった。
今季初先発となったSOマーティ・バンクスがキックオフで敵陣深くに蹴り、まもなく接点で主将のLOローレンス・エラスマスがターンオーバー。1分後、先制のペナルティゴール(PG)につながった。15分にはゴール前での連続攻撃をFBトム・マーシャルがフィニッシュ。
トヨタに2つPGを許したものの、ドコモはさらに27分、南アフリカ代表のWTBマカゾレ・マピンピが躍動してゲインし、ニュージーランド代表SHのTJ・ペレナラがサポートして敵陣深くへ。最後はパワフルなCTBパエア ミフィポセチが2人のタックルを振り切ってインゴール右隅に飛び込み、追加点を挙げた。SOバンクスのコンバージョンも決まり、9点リードとなった。
しかし、追うトヨタは31分、ターンオーバーからの連続攻撃ですばやく展開してWTB高橋汰地が駆け上がり、右隅にフィニッシュ。11-15と点差を詰めて折り返した。
そしてトヨタは後半早々に逆転する。キックオフでNO8キアラン・リードが競ってボールを確保すると、SH茂野海人がブラインドサイドを突いて抜け、同じ共同主将のリードにつないでトライを挙げた。
その後、ドコモにラインアウトモールからトライを奪われ、イエローカードを提示されて数的不利な時間帯にも失点して再び8点を追う展開となったトヨタだが、62分(後半22分)、相手のキックミスにより敵陣22メートルライン内でスクラムから攻めるチャンスを得、このセットピースからボールを左に動かし、WTBヘンリー ジェイミーがトライ。SOライオネル・クロニエがタッチライン近くからのコンバージョンを決め、28-29と1点差に詰めた。
そして71分、ドコモの粘り強いディフェンスに対してトヨタは15フェイズを重ね、ヘンリーがインゴール左隅にフィニッシュし、再逆転に成功した。
残り時間は死闘となり、ドコモはフルタイムを知らせるホーンが鳴ったあと3分近く敵陣深くで必死に攻めたが、最後はブレイクダウンでトヨタのLO吉田杏がからみ、ドコモの反則となって試合は終わった。