国内
2020.12.27
第100回、きょう開幕! みんなの花園① 各地に光 届けた、オータムチャレンジ
ノーサイドを迎えた時のスコア0-29がそれを証明している。
関東ブロック参加校で唯一の県立学校である日立一高のオータムチャレンジはこうして幕を下ろした。
結局花園に行けないのなら、始めから夏前に引退すればよかったのか。最後まで部活を続けなければよかったのか? そんな問いは、試合後の3年生の表情を見れば愚問だと誰もがわかった。
チャンスをもう一度与えられてもなお、手が届かなかった花園。だから花園は聖地であり、高校生を熱くさせる場所なのだろう。
かつては日立一高も5度足を踏み入れ、他県の強豪校と熾烈な争いを繰り広げた。しかし、私立校の台頭により県内の勢力図が変わり始めると、部員数も減少の一途をたどり、一時期は、単独チームでの出場すらできないこともあった。勝てなくなると部員が減り、さらに勝てなくなる負の連鎖に苦しんでいた日立一高。
それでも、時代が令和に変わった年に関東大会出場を25年ぶり果たす。昨年度から2年連続県予選準優勝。部員も20名を超えるようになった。しかし県内には茗溪学園という大きな壁が立ち塞がり、その牙城を崩すことは容易ではない。そんな現状において、今回のオータムチャレンジは、選手たちにとって希望の光となった。
いつか、ライバルを倒して、あの芝を踏むんだ。
そう念じている全国の高校ラガーマンたちにも、勇気と希望を与える素晴らしい企画であったと確信する。
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・花園の歴史がよみがえる
『高校ラグビー 花園の記憶』
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