国内
2020.12.19
第100回まであと8日! 決勝再現③第92回・常翔学園17-14御所実
常翔学園が前身の大阪工大高 時代以来となる17年ぶりの載冠
自慢の攻撃力が全開
決勝で対峙したのは御所実。春の近畿大会準決勝で19-21と苦杯を喫した因縁の相手だ。水も漏らさぬ組織防御が強みのチームに対し、常翔学園は立ち上がりから自慢の攻撃力を全開にして攻めた。開始から1分、5分と鮮やかな集中攻撃で10-0と一気に先行する。
しかし本当の勝負はここからだった。御所実がケガで本調子にない3年生に代えて防御力の高い2年生を投入すると、常翔学園が攻めあぐねる場面が次第に増え始める。ディフェンスで粘り強く守ることができれば、御所実の得意の展開だ。22分、御所実は初めて敵陣でのマイボールラインアウトのチャンスをつかむと、2トライを返し14-10と逆転する。
序盤の一方的な内容から一転、残り20分で追いかける状況になった常翔学園。それでも、選手たちは最後まで攻め抜く姿勢を失わなかった。FWがパワフルな縦突進で近場を削り、じわじわとゴールラインへ迫ると、最後は右オープンの大外でパスを受けたWTB松井がタックラーを振り切って右スミへ。17-14とふたたびリードを奪い、反撃を許さなかった。
決して思い通りではない展開でも最後に勝ち切れたのは、自分たちのスタイルを信じて貫けたから。野上友一監督は逆転のシーンを振り返り、「恐れずにボールをつないでくれた。あの場面であのプレーをできたことがうれしい」と歓喜に沸く教え子たちを讃えた。
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