国内 2020.10.04
青学大のタックルが王者・早大を苦しめる。「止め続ければ勝機が見える」

青学大のタックルが王者・早大を苦しめる。「止め続ければ勝機が見える」

[ 向 風見也 ]

 青山学大がタックルで早大の戦士を前に出さないことで、しばし早大の援護役は接点へ入る位置を誤った。その折はたいてい青山学大にペナルティーキックを与えた。大友監督と同じ就任3年目の相良監督は、こう首をひねる。

「ブレイクダウン周りの反則が多かった。判定に合わせていかに修正するかが鍵だった。遠目から見る限りでは、動きながらのコミュニケーションが足りず『誰がボールを持つか、誰がサポートか』というお互いの役割が認識できなかったことがペナライズに繋がった」

 青学大は終始リードされたが、後半3分には19―13と、続く18分には26-21とするなど、点を取られても粘って取り返す意志を示した。

 時間が経つほどに早大の複層的勝つ横幅の広い攻撃ラインにスペースを射抜かれるようになったが、3年生SOの桑田宗一郎の計3本のペナルティーゴール成功、4年の肘井洲太FWリーダーや3年の中谷玲於といったFL陣のハードタックルが何とか勝負を成立させようとした。

 対するNO8の丸尾崇真主将にこう反省させた。

「自分たちから仕掛けないと後手に回ることがよく分かった。ミスを気にせず、アタックマインドを持っていきたいです。(課題は)ファーストプレーで、もっと強く、強く…と行くことです。きょうの試合を来週の試合に繋がるよう、いいところ、悪いところを踏まえてやっていきたいです」

 今季は新型コロナウイルス流行のため活動時間は限られたはずだが、大友監督は「練習量は少なかったと思います。ですが、もともと青学大は練習量が少ないチームです。短時間で質にこだわることを、いままで通りにやってきました」。談話の節々に、身を粉にした西野主将への信頼感もにじませた。

「今年は主将が週ごとにテーマを決めて取り組みました。納得のいく練習ができた」

 11日の第2節では早大が今季昇格の立大へ都内の本拠地で、青学大が昨季1位かつ選手権準Vの明大へ都内の敵地で挑む。

【筆者プロフィール】向 風見也( むかい ふみや )
1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年よりスポーツライターとなり、主にラグビーに関するリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「スポルティーバ」「スポーツナビ」「ラグビーリパブリック」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)。『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(共著/双葉社)。『サンウルブズの挑戦』(双葉社)。

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