男子の2027・31年大会、女子の2025・29年大会、ラグビーW杯開催国同時選考へ。
国際統括団体のワールドラグビーは8月13日、2025年以降の、男子と女子のラグビーワールドカップそれぞれ2大会の開催国を、初めて同時に決定すると発表した。2022年5月に選定される見通し。共同入札も許可される。
男子の次のワールドカップは2023年にフランスで開催することが決まっており、2027年と2031年の開催国が選考される。女子の次のワールドカップは2021年ニュージーランド大会で、そのあとの2025年と2029年の開催国を決める。
男子の2027年大会は、すでに立候補の意向を表明しているオーストラリアが有力候補と見られており、ロシアも招致するための委員会を設立しプーチン大統領の支持も得ているという。2031年大会は初のアメリカ開催を期待する声もあり、隣国カナダとの共催も考えられる。アルゼンチンは2027年大会の入札を断念したと伝えられているが、楕円球への熱も高くラグビーワールドカップでは2度もベスト4入りしている南米の雄であり、もし2031年をターゲットにした場合、ウルグアイとの共同開催というプランも検討するかもしれない。
ワールドラグビーは、同時選考プロセスにより、ラグビーワールドカップ開催のための戦略的ロードマップを可能とし、ラグビーの更なる世界的発展を目指した長期戦略の牽引や商業機会の最大化を図る。
また、新型コロナウイルス感染拡大が世界のスポーツ界に影響を及ぼすなかで採択した開催地選考プロセスと選考日程は、開催国だけでなく世界全体を考慮したビジネスモデルを構築するため、フレキシブルなパートナーシップを結びながら、招致促進と大会開催の対費用効果を最適化し、経済効果を最大化し、開催国がスポーツや社会的な恩恵を享受できるよう立案されている。
選考プロセスは2021年2月に開始となり、3つのフェイズで構成。前回の選考プロセスよりも短いスケジュールでの選考となる。
■2021年2月― 対話フェイズ:
加盟協会、また政府その他のステークホルダーがワールドラグビーと非公式かつオープンな対話をする機会を作る。潜在的招致国が開催運営モデルを理解し、ワールドラグビーとどう連携していくのかについて情報を得た上で、招致するかどうかを決断できる。
■2021年5月― 招致フェイズ:
公式招致プロセスの開始。候補国協会は、ワールドラグビーから継続的なサポートとコミュニケーションを得ながら不明な点を明白にし、可能な限りベストなモデルを作る。このフェイズでは、2022年1月に招致国が招致国ファイル、開催合意書&保証を提出して山場を迎える。
■2022年2月― 評価フェイズ:
関係専門家が、ワールドラグビーの理事会によって合意された重要基準に照らし合わせて招致入札の評価をおこなう。評価報告書は2022年5月の投票の前に理事会に提出される。