選手の逮捕で活動自粛していた日野レッドドルフィンズ、6月中旬より活動再開へ。
今年3月に所属選手(当時)が違法薬物使用容疑で逮捕されたことを受け、活動を自粛していた日野レッドドルフィンズが、6月中旬よりチームとしての活動を段階的に再開すると発表した。
6月10日に出したリリースで、改めて謝罪の言葉を述べた日野レッドドルフィンズ。今回の問題発覚以降、原因を究明し、「コンプライアンスの徹底」「アスリートとしての社会的責任に関する教育」「選手に対するメンタルケア」がチームとして不十分だったことが問題の背景にあったと考えているという。
これを踏まえ、「コンプライアンス遵守」をチームの最重要課題として再徹底するために以下の再発防止策に取り組んでいくことを約束した。
■インテグリティ委員会の設置
チーム内にインテグリティ委員会を設置し、社内外から有識者を招聘。インテグリティが意味する「品位」「高潔さ」「健全性」を兼ね備え、人として、アスリートとして相応しい行動をとるための教育を定期的に実施する。
■チーム運営体制の強化
人財育成ワーキンググループの設置、運営とチーム課題を共有・解決するためのチームディレクターの選任、メンタルケアおよびメンタル強化を目的としたメンタルトレーナーの招聘など、チーム体制を整備する。
全選手・スタッフを対象とした外部機関による薬物検査(毛髪検査)、日本ラグビー協会主導の薬物検査(唾液検査)をおこない、全員陰性であったことを協会へ報告したという日野レッドドルフィンズ。6月中旬よりチームとしての活動を段階的に再開することを決め、まずは新型コロナウイルス感染拡大防止に配慮しながら社会・地域貢献活動に取り組んでいく。その後、本格的なチーム練習の再開に向けて、個人トレーニングから再開することにした。
志賀得一部長の名前入りで出されたリリースの最後には、次にように書かれていた。
「活動を再開するにあたり、チーム関係者一人ひとりが『社内外の人々の心身の健全な発達と、地域社会の発展・活性化に貢献し、社会的課題を解決する』というチームの存在意義を深く理解し、『全てのステークホルダーに対しラグビーを通して価値を提供し続ける存在である』ために責任を持った行動をとることができるような人財育成に尽力してまいります」
「そして、多くの激励のお言葉で我々を勇気づけ、支えてくださったファンの皆様、地域の皆様、従業員の皆様に対し、今まで以上に信頼され、愛されるチーム・人間となれるよう励んでまいります」
「一日でも早く皆様の信頼を回復できるよう、チーム一丸となり日々精進してまいります」