体を張り、走り続けたラグビー界のレジェンド。大野均、現役引退。
日本代表として100キャップの大台には届かなかったが、かつてこんなことを言っていた。
「100という数字に関しては特別に意識することはないです。ただ、最多キャップホルダーとしての自覚はしっかり持って、恥ずかしくないプレーをしたい」
ニックネームは「キンちゃん」。鬼の指揮官として知られる元日本代表ヘッドコーチのエディー・ジョーンズもそう呼んだ。キンちゃんは謙虚で、ハードワーカー、たくましくて、優しくて、笑顔がステキで、誰からも尊敬され、愛された。
東芝ブレイブルーパスには19年在籍。
日本選手権の栄冠に輝くこと3回、トップリーグでは5回の優勝に貢献した。リーグ戦出場は通算170試合に達し、ベストフィフティーンには9回(2004、2006、2007、2008、2009、2010、2011、2012、2013年度)も選出されている。2009-2010シーズンにはリーグ戦MVPも受賞した。
そして、サンウルブズでも奮闘。2016年と2017年にスコッド入りし、南半球の猛者たちと戦うスーパーラグビーに挑み、計14試合に出場している。
なお、引退会見は5月22日におこなわれる予定。
東芝ブレイブルーパスは大野のほか、10年在籍した元U20日本代表のLO松田圭祐(32歳)、副将を務めたこともあった元日本A代表のSH大島脩平(31歳)、大島と同じく9年在籍した元ジュニア・ジャパンのCTB増田慶介(32歳)、南アフリカ出身のFBコンラッド・バンワイク(32歳)、ニュージーランド出身LOリンドン・ダンシェア(28歳)の退団も発表。
トッド・ブラックアダー ヘッドコーチは、「今シーズンでチームを離れる選手たちには、これまでのチームへの貢献に感謝するとともに、今後の挑戦に対しての幸運を願っています。また、選手のご家族の協力や貢献に対しても心から感謝いたします。これからも東芝ブレイブルーパスの一員です。この経験を糧に誇りをもって歩んでいってほしいと思います。長い間、本当にお疲れさまでした。そしてありがとうございます」とメッセージを送った。