国内
2020.04.16
ラグビーが保育&幼稚園行事に。育成事業として群馬県館林市で予算化
幼児を対象としたイベントにおいて今回の取り組みで気をつけたのは、ラグビー普及ではなく、青少年育成のツールとしてラグビーを扱ったことにある。
「2019年のワールドカップのさなかでさえ、ここ館林では、ラグビーに興味を寄せてくれる方は多くありません。その中で『ラグビー普及』を謳っても、一緒に事業に取り組んでくれる人は少ない。ただ、ラグビーを体験してくれれば、子供たちは喜ぶし、指導者次第で、いろいろなことを吸収、共感してくれるんです」
「私自身の青年会議所での活動の経験から、子供たちの育成活動にラグビーを採り入れる、という順番にした。普及があって学びがあるのではなく、地域の子供たちの育成を一緒にというメッセージをまずお伝えしてきました」
小礒さんは、生まれ故郷の館林をあえて「ラグビーがない地域」と表現する。足利工大附高校(現・足利大附高校)でラグビーを始め、山梨学院大でもプレー。卒業後は普及活動などに携わり、現在は館林市ラグビー協会副会長も務める。不毛の地での普及の難しさは、地元としてよく知っている。その逆境が今回の「育成ベース」のアイデアにつながった。他府県でも突破口を作るチャンスになるのでは。