新リーグ会見、清宮副会長の全発言
自分が売り込みをかけたい新リーグの構造は、紆余曲折あってまだ、全体像をはっきりと示せない段階。参加チーム数も定まっていない。いわばまだ商品が手元にない状態だ。
「現行のトップリーグの放映権は、ないに等しい状況。こんなリーグならばこんな価値が出せるーーそれを今後、定めていきたい。今は、その立て付けがまだ決まっていない段階。ただ、日本のラグビーの未来をしっかりと作っていく、その資金を獲得するために私はここに座っている」
「そもそも、私が日本ラグビー協会の副会長職を受けたのは、危機感からです。このままでは日本ラグビーは…、日本ラグビーの未来は…と不透明な中、自分の力が生かせる部分もあるのではと考えた。自分の中では、『こうなった場合には、こうなる』というプランやアイデアはある。未来を作るための原資、しっかりと2人(岩渕健輔専務理事、谷口理事)を支えていきたい」
会見の終盤には、熱く語る場面も。
発表された参加要件は、審査の基準というよりは「各クラブの努力目標」に近い内容だった。より高く厳格な参入基準を想定していたメディアは谷口氏に向けて「24クラブ、漏らさずみんなで行きたい、と考えるのはどうしてか」と質問した。
「質問の意味はよくわかる」と清宮氏。
「放っておけば、クラブによって格差が出る。例えば、各チームに完全にチーム強化を任せたとしたら。仮に予算が同じでも、上のチームと下のチームでは取ってこれる選手が違う。偏りが出てしまう。それでは、高いレベルでの競争ができるリーグにはならない。ここでリーグがある程度制御できる可能性があることが、日本協会と別法人を作ることの意味。そういう、リーグセントラルでできることのアイデアはいくつもある」
リーグ参加へ、クラブが出揃うのは3月とされる。リーグの姿が見えるのもその頃。これまでも、さまざまなシミュレーションをしてきた清宮氏だが、本領の発揮はもう少し先になりそうだ。