女子 2019.08.22

女子ラグビーW杯の大会名から「女子」外す。ワールドラグビーが平等の問題に率先して主導へ。

[ 編集部 ]
女子ラグビーW杯の大会名から「女子」外す。ワールドラグビーが平等の問題に率先して主導へ。
世界的に大きな成長を続けている女子ラグビー。写真は女子15人制イングランド代表(Photo: Getty Images)

 ラグビーユニオンの国際統括団体であるワールドラグビーは8月21日、ラグビーワールドカップの大会名に、今後は性別を入れないと発表した。2年後にニュージーランドで開催される「女子ラグビーワールドカップ2021」は、女子という言葉を外して「ラグビーワールドカップ2021」と名付けられる。

 これは、7人制のワールドカップにも適用される。男子の大会では性別を特定することはなかった。

 伝統的に性別を特定していない男性のみの競技や大会に対する先入観や偏見を排除しながら、女性のゲームの側面を高めることが目的。

 この画期的な動きは、主要なスポーツ協会・連盟としては初めてだという。

 ワールドラグビーのビル・ボーモント会長は、「スポーツにおける何気ないジェンダーバイアス(性的偏見)は進行中の問題です。世界的なスポーツ連盟として、我々は平等の問題に関して先頭に立って主導する必要があります。男女のラグビーワールドカップのネーミングにジェンダーバランスを取り入れることで、ラグビーにおける平等の新しい基準を設定しています」とコメントした。

 今回の決定は、ラグビーワールドカップリミテッド(RWCL)理事会によって評議会に提出された勧告に基づいている。ワールドラグビーの重要な戦略的優先事項として、野心的なグローバル行動計画「ラグビー2017-2025 女性のグローバル発展の加速」のもとで、ラグビーのすべてのレベルで性別のバランスを促進していくという。

 ワールドラグビーのマーケティング最高責任者であるマリッサ・ペース氏は、「ワールドラグビーはスポーツの平等に明確に取り組んでおり、ジェンダーバイアスでマーキーイベントを特定する必要がなくなったと判断しました。私たちの3つのワールドカップ(7人制、男子と女子の15人制)は国際ラグビーの最高峰であり、性別ではなく、イベントとアスリートに焦点を合わせたいと考えました。この分野でスポーツ業界をリードできることを誇りに思います」とコメントしている。

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