日本代表 2019.08.08
W杯メンバー入りへ不退転の覚悟で臨む者も。日本代表、PNC最後のアメリカ戦に集中。

W杯メンバー入りへ不退転の覚悟で臨む者も。日本代表、PNC最後のアメリカ戦に集中。

[ 森本優子 ]
【キーワード】, ,

 PNC初戦のフィジー戦で右膝を痛めて負傷退場したラブスカフニは先発に復帰。「負傷した時はまずいと思ったが、軽度で済んだ」。ブラウンHC代行と同様、ラインアウトモールをポイントに挙げた。フィジー戦ではラインアウトモールから2トライを喫している。「初めて露わになったことではない。取り組んできたけれど、成果が出なかったということ。今回はいいチャレンジになる」と自信をのぞかせた。

 最後に姿を見せたのはリーチ主将。試合の日は、現在の家があるナトゥアレヴと母の実家の村から、バスで50人ほどが応援に来るという。常々、次回以降のワールドカップについても意欲的な姿勢を見せてきたが、この日は「フィジーでプレーする(代表の)最後の試合になると思う」と発言。「今後は、(代表に)選ばれるかどうかわからないし」とセンシティブな一面をのぞかせた。

 ラインアウトが攻撃の起点となるアメリカ。今回、メンバー外の徳永祥尭が相手のラインアウトの全部のサインを分析。練習では、自ら仮想アメリカとして相手を務めた。「ライアンアウト対策はベストな準備ができた」とリーチ。「アメリカ戦はディフェンスがメインになってくる。スクラム、モールからの力強いランナーをどれだけ止められるか」。リーダーシップグループの間では、後半20分のゲームコントロールが課題として挙がったという。
 
 アメリカ戦に勝てば大会優勝が決まるが、どの選手からも「優勝を目指す」という言葉は聞かれず(8年前、PNCで優勝したものの、ワールドカップでは1分け3敗)。代わりに出てきたセリフは「相手どうこうより、まず自分たちにフォーカスする」。チームはPNC最後の試合でベストパフォーマンスをすることを、ワールドカップに向けてのベンチマークととらえる。

 母親の死去にともないトンガ戦前にNZに帰国していたジョセフHCは、9日夜に合流する。アメリカ戦は10日、日本時間13時35分キックオフ。

W杯に向けて日本国内だけでなく、参加国でもボルテージが上がってきた。
フィジーの首都スヴァの街中には、ハイネケンの看板が(撮影:森本優子)

PICK UP